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船舶無線の国際VHFがアナログ運用のままの理由

船舶無線の中で通話が多く、受信しやすいのが、VHF帯の無線で「国際VHF」と呼ばれるもの。国際の文字から分かるように、世界共通の船舶無線システムになっています。なお、英語では「Marine VHF Band」や「Marine Band」と呼称され、ここには国際を意味するInternationalが入っていません。国際VHFは日本独自の呼称のようです。


船舶無線の国際VHFがアナログ運用のままの理由


船舶無線の国際VHFは世界共通システム

また、日本では「マリンVHF」と呼ばれる名称が似通った船舶無線が存在。これはプレジャーボートが使用する無線システムで、国際VHFの周波数の一部を利用しているのが特徴です。名称がややこしくなっています。

国際VHFは世界共通のシステムなので、完全なデジタル化は困難。今後もアナログ波で運用され続ける無線です。国際VHFの出力は、陸上施設の海岸局が最大50W、船舶には最大25Wまで許可されています。

国際VHFはかなりのパワーで送信されているので、沿岸部だけではなく、海岸から10km以上離れた場所でも受信可能。受信環境が良ければ、30~40kmも入った内陸部でキャッチできることもあります。


船舶無線の国際VHFにチャンネル名称

小型船舶は、アンテナの設置場所が低いので聞こえませんが、大型船舶は船体の最も高い位置、船橋上のマストにアンテナがあるので、電波はよく飛びます。海岸局は高所から強力な電波を出しているため、船舶局は聞こえなくても海岸局の音声はキャッチできることは多々あるのです。

国際VHFは、150/160MHz帯に割当てられ、各周波数には世界共通のチャンネル名称が付いています。国際VHFの無線機もチャンネル表示になっており、交信内で具体的な周波数が読み上げられることはありません。

受信には、チャンネルと周波数の対応表は必須で、国際VHFのチャンネル番号と受信機のメモリーのチャンネル番号を一致させて、国際VHFの周波数を登録すると便利です。

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ラジオライフ編集部

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