NHKを装ったフィッシングメールの気になる中身
本物そっくりの偽サイトを作り、クレジットカード情報を入力させて盗み取る詐欺手口が「フィッシング」です。いまフィッシング詐欺被害が大きな社会問題となっています。フィッシングで使われる偽サイトには、Amazonなどの大手ショッピングサイトが多いのですが、最近はNHKの偽サイトを舞台とする詐欺手口が登場しているのです。

NHKを装ったフィッシングメールの内容
フィッシング詐欺の手口などを収集し、注意喚起をうながす団体「フィッシング対策協議会」のWebサイトには、2022年4月19日付けでNHKを装ったフィッシングメールの一例が公開されています。このメールの本文を読むと、事実と嘘が巧妙に混ざった内容となっているのです。
メールには「すべての契約顧客はNHKインターネットアカウントを登録する必要があります」という一文がありますが、これ自体は事実ではありません。しかし、2022年4月1日にNHK受信規約が改正され、受信契約を結んだ人は電話番号と電子メールアドレスをNHKへ届け出ることになりました。これと勘違いしてしまう可能性があるのです。
なお、NHKへの電話番号・電子メールの届け出については、現在のところ新規契約時や契約変更時に要請されるもの。NHK受信契約の内容に変更がない場合、とくに届け出る必要はありません。NHKから電話番号や電子メールアドレスを尋ねることもないため、メールがNHKから届くこともないわけです。NHKのホームページでも注意喚起のお知らせが掲載されています。
NHKプラスに似たフィッシングサイト
さらに事情を複雑にしているのが、NHK自身がネット上でアカウントやログインを必要とする「NHKプラス」を運営していることです。先ほどのフィッシングメールでは、うっかりリンク先を開くとNHKプラスの登録画面によく似たフィッシングサイトが表示されます。
NHKプラスは、NHK受信契約者であれば利用料金は無料で、クレジットカード情報の登録は必要ありません。しかし、偽サイトではID・パスワードの設定に加えクレジットカード情報の入力画面があり、ここにうっかりカード情報を入力してしまうと、その情報が盗まれてしまうため要注意です。
ちなみに、NHKプラスの利用登録にはNHK受信契約が必要なため、本物の登録画面にはNHKのお客様番号の入力画面がありますが、先ほどの偽サイトにはそれがありません。とはいえ、フィッシング詐欺の手口は日々巧妙化しているため過信は禁物です。

ラジオライフ編集部

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