世界のテレビが視聴可能「Android TV Box」とは
スマホでおなじみのAndroidOSを内蔵した、HDMI接続のメディアプレーヤーが普及しています。Google Playなどからアプリを追加したり更新できるので、拡張性が格段にアップ。そんなメディアプレーヤーの中でも、世界中のテレビがリアルタイムで視聴できるのが「Android TV Box」なのです。

Android TV Boxが日本市場を侵食中
AndroidOSを搭載しているメディアプレーヤーは、マルチプレーヤーアプリを導入すれば各種動画ファイルを再生でき、「Abema TV」「TVer」アプリを入れればスマホ用動画配信サービスもテレビで見られるようになる拡張性が魅力です。
そんな清く正しく使われる日本製品がある一方で、現在は中華製の裏モノも幅を利かせています。テレビに接続するSTBタイプゆえ、ガジェットフリークの間では「Android TV Box」と呼ばれ日本市場を侵食中です。
それら中華製のAndroid TV Boxの中には、世界中のテレビ放送をリアルタイムで視聴できるアプリや、アニメやドラマが見放題になる海賊版VODサービスにアクセスできるアプリが標準で用意されている製品があるのです。
専用サーバが中国にあり、Android TV Boxの端末と紐付けされているらしく、基本的にはそれら凶悪アプリの数が価格に比例します。つまり、中華製品なら何でも…というわけではなく、1万円以上の“高級機”の特徴となっているのです。
Android TV Boxが2016年ごろに登場
こうした中華系海賊版テレビには歴史があって、2005年ごろには「ソフト型P2Pテレビ」が登場。無料ソフトをPCにインストールすることで専用サーバにつながり、さまざまなコンテンツが見られるのがP2Pテレビ。中華系サービスの場合、日本のアニメやドラマがVODで見られるとあって一大ブームとなりました。
2010年ごろには「ハード型P2Pテレビ」が登場します。不要なソフトも勝手にPCにインストールされるのが厄介だったソフト型P2Pテレビは徐々に衰退。代わって、USB接続のハード型が台頭します。そのハードに標準搭載されたソフトを選び、サイトにアクセスするため手軽に動画が楽しめました。
そして、2016年ごろに登場したのが「Android TV Box」です。ハード型P2Pテレビは、サイトが閉鎖したりURLが変更されると対応できないという弱点がありました。そこに現れたのが、AndroidOS内蔵のメディアプレーヤー。アプリの更新や追加が可能で、常につながる状態をキープできるようになったわけです。