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nasne外出先リモート視聴に有効期限がある理由

バッファローが発売するHDDレコーダー「nasne」は、スマホアプリ「torne mobile」と組み合わせることで外出先でもテレビ番組をリアルタイム視聴できることから、電車内などでスマホでテレビを見るために活用している人も多いでしょう。ところが、長期間torne mobileを使わないでいると、nasneへアクセスできなくなるのです。


nasne外出先リモート視聴に有効期限がある理由

リモート視聴にはペアリングが必要

nasneは、外出先から現在放送中のテレビ番組をネット経由でリアルタイム視聴する、あるいは録画済み番組をリモート視聴する機能があります。これはnasneに限ったものではなく、2014年以降に各社から発売されたHDDレコーダーやBDレコーダーにも、同様の機能を搭載したモデルが用意されています。

ところが、nasneをしばらく利用せずに外出先からtorne mobileを利用してnasneに録画した番組を視聴しようとすると「ペアリングの有効期限が切れています」といったメッセージが現れ、再生できないことがあります。この「ペアリング」とは、リモート視聴可能なテレビやレコーダーに共通した制限のことなのです。

じつは、外出先からネット経由でテレビをリモート視聴するための製品の歴史は古く、ソニーが2004年に「エアポート」というシリーズでネット経由のリモート視聴を実現しています。その後、2006年にエアポートは「ロケーションフリー(ロケフリ)」という名前に変わり、当時一大ヒット商品になったのです。

リモート視聴のまねきTV裁判が影響

ところが、人気商品にもかかわらずロケフリは2009年に販売を休止してしまいました。当時、発売元のソニーは販売休止理由を明らかにしませんでしたが、じつは「まねきTV事件」という裁判が影響しているのです。

まねきTV事件とは、ユーザーから預かったロケフリを日本国内に設置して海外から日本のテレビ番組をリモート視聴できる「まねきTV」というサービスについて、NHKと在京民放キー局5社が著作権侵害ではないかと争った裁判です。

まねきTV事件では、一審の東京地裁、二審の知財高裁ともに著作権侵害にあたらないという判断で、一時はテレビ局側の完全敗訴と思われました。しかし、上告審で最高裁がまねきTV側の著作権侵害を認るよう知財高裁へ差し戻し。差戻審では著作権侵害を認める判決が出され、まねきTV側の再上告は不受理となりました。


リモート視聴のペアリング期限90日

この裁判では、ロケフリを利用したサービスの提供が著作権侵害にあたると判断されたのみで、ロケフリの使用自体は争われていません。しかし、自社製品を利用したサービスについてテレビ局が著作権侵害で争ってきたという事実は大きく、ソニーのロケフリ販売休止の判断に何らかの影響を与えたことは間違いないでしょう。

とはいえ、2010年代に入るとテレビやレコーダー自体にネットやWebサービスに対応するモデルが増加。2013年6月には総務省の検討会も、テレビなどで受信・録画した番組をネット接続された端末でも視聴可能にするべきという検討結果を発表しました。

この検討結果を受け、テレビ業界側もテレビに関する規格を変更し、2014年のソニーを皮切りに各メーカーから外出先でリモート視聴可能な商品を発売。ただし、規格上でテレビ等と視聴端末のペアリングを90日ごとに更新する必要があり、更新はテレビが接続されたLAN上でしか行えないという制限も合わせて追加されたのです。

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ラジオライフ編集部

ラジオライフ編集部三才ブックス
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