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オービスが作動する速度違反は何キロオーバー?

路上に設置された赤外線ストロボとカメラで、スピード違反者を自動的に撮影する無人式のスピード取り締まり装置の総称がオービスです。よくオービスが「ピカッと光って撮影された」と表現されますが、はたして何キロオーバーで作動するのでしょう? オービスの取り締まりについて詳しく見ていきます。


オービスが作動する速度違反は何キロオーバー?


オービスが速度違反で発光する瞬間

そもそもスピード取り締まりには有人式と無人式の2タイプがあります。有人式とは、警察官が現場で速度違反を取り締まるタイプ。ネズミ捕りやパトカーによる追尾などの方法で取り締まります。

そして、無人式と呼ばれるのがいわゆるオービスです。速度計測に電波を使うレーダー式とHシステム、道路に埋め込まれたコイルで計測するループコイル式とLHシステムの4種類。赤外線ストロボとカメラで違反者を撮影します。

オービスが速度違反で発光する瞬間は、交通ルールを守っている限りに遭遇することはありません。ところが、YouTubeにはオービス発光の瞬間をとらえた動画が多数存在。オービスの発光を確認することができます。


オービスが悪質な速度違反車を撮影

無人式といわれるとおり、オービスの取り締まり現場に警察官はいません。オービスは極めて悪質な速度違反車を撮影するというのが通説です。それが赤キップの速度違反、一般道だと30キロオーバー、高速道だと40キロオーバーといわれます。

というのも、交通違反の点数は6点以上で免許停止処分。一般道の速度違反は時速30キロ以上50キロ未満で6点、高速道では時速40キロ以上50キロ未満で6点です。これが極めて悪質な違反車の基準といわれています。

ただし、オービスが作動する速度違反というのは、あくまで一般知識レベルとしての話でしかありません。そもそもスピード違反は違法行為です。くれぐれも交通ルールを守って安全運転を心がけましょう。

オービスが作動する速度違反は何キロオーバー?


オービス主要4タイプを見分ける

オービスには大きく4タイプがあります。電波で車速を測る「レーダー式オービス」と「Hシステム」がかつては主流でした。近年、増えているのが道路に埋め込まれたループコイルで測定する「ループコイル式オービス」「LHシステム」です。

ところで、日本のオービスの元祖はループコイル式の「オービスⅢ」。ゆえに、無人式の速度自動取り締まり装置をまとめて「オービス」と呼ぶようになったわけです。オービス主要4タイプを見分けるポイントを見ていきましょう。

レーダー式オービスは、10.525GHzのXバンドのレーダー波で車速を計測する、昔ながらの装置。その先の路肩や中央分離帯に設置された記録部のフィルムカメラで違反車両は撮影されます。現在は他のオービスへ切り換えが進行中です。


オービスには赤色灯付きボックス

Hシステムは、正方形のハンペン型アンテナ・赤外線ストロボ・CCDカメラでワンセットの構成になっています。手前で車速を1度測って電光掲示板で警告するのが特徴。雪の多い北海道ではいまだに主力のオービスです。

ループコイル式オービスは、道路に埋設されたループコイルで車速を計測します。違反車両はその先の路肩などに設置された記録部のCCDカメラなどで撮影。撮影ポイントは路上に引かれた白いラインです。

LHシステムも道路内のループコイルで車速を測ります。CCDカメラと赤外線ストロボは、F型やアーチ型の支柱に設置。Nシステムなど路上の監視カメラと特に紛らわしいオービスですが、赤色灯付きのボックスがあるかどうかで見分けられます。


オービスが取り締まる速度違反に変化

いまオービスが取り締まる速度違反に大きな変化が起きています。それが、新型オービスと呼ばれる半可搬式/可搬式の導入です。従来までのオービスは大掛かりな工事が必要で、高速道路や幹線道路に設置されることがほとんどでした。

一方、近年の課題となっているのが、通学路など生活道路での事故対策。そこで登場したのが「新型オービス」です。新型オービスは当初「固定式・半可搬式・可搬式」の3タイプがありました。固定式は標識のようにポールを埋めて設置するタイプ。半可搬式はトラックなどで移動します。可搬式は三脚に載せて使用するタイプです。

そして、新型オービスのうち可搬式と半可搬式の新型オービスにはレーザーによる速度測定が導入されています。東京航空計器が製造する可搬式の「LSM-300」と、半可搬式の「LSM-300-HK」です。

新型オービスで取り締まる速度違反が変わる

(写真/オービスガイド)


新型オービスの速度違反の判定区間

どちらのレーザー式の新型オービスも、撮影部は基本的には「ストロボ・カメラ・レーザースキャンセンサー」という構成。半可搬式には、小さく照準用カメラの開口部が見えますが、仕様はほとんど変わりません。

新型オービスのレーザーによる車両検知区間はいずれも「30mから70m」、速度違反の判定区間は「25mから30m」、撮影ポイントは「20m」とされています。なお、半可搬式の新型オービスの重量は重く、移動させるには600kgに耐えうる台車などが必要です。

そして、全国で続々と導入されている新型オービスが可搬式の「LSM-300」です。当初、学校周辺の生活道路などで運用という話があったものの、フタを開けてみると幹線道路などでも目撃例が続出。高速道路での取り締まりも報告されているのです。

新型オービスの登場により、速度違反は何キロオーバーといえないのが現状。常に制限速度を守って安全運転を心がけましょう。

■「オービス」おすすめ記事
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Hシステム見極めポイント「はんぺんアンテナ」
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レーダー式オービスは昔ながらの取り締まり装置

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ラジオライフ編集部

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