酔っ払いが警察署で入るのは留置所ではなかった
警察に逮捕されて入るのが留置所です。留置所に入る人がいるということは、それを管理する人もいるということ。それが警察署の留置所担当です。留置所の様子について、警視庁の某警察署に勤務する留置所担当の警察官に話を聞きました。じつは酔っ払いが入れられるのは留置所ではありません。

警察署には留置所とは別に保護房
「基本的に留置所は、逮捕者や被疑者を裁判までとどめ置く施設です。職務的には留置人からの要望を書類にして決済に回すのが主な仕事。留置所の扉は今でも映画とかであるぶっといオリなんですよ」と話します。
留置所の様子について聞いてみると「床はカーペット貼りで、中にあるのは必要最小限の家具とフトン、洗面用具くらいですね」とのこと。そして「警察署にはもう1つ、保護房があります」といいます。
保護房は「酔っぱらいなどを一晩入れておくためのもので留置所とは別」なのです。しかも「酔っぱらいは吐いたり漏らしたりしますからフローリング」とのこと。留置所とは少し様子が違っているのでした。
留置所は1年半で移動という慣例
そんな留置所での仕事は「ストレスはすごいです。留置人って人間の証拠品という扱いなんですよ。つまり、死なれるとマズい。家族や弁護士からの差し入れは徹底的にチェック」するのです。
弁護士からの差し入れで包丁が持ち込まれて留置人が自殺未遂した時には、その警察署の警視総監賞がナシになったと噂されました。このため、普通の部署なら異動は5年ごとのところ、留置係は1年半で移動という慣例があるほどです。
ただし「自分はもう数か月で1年半経って異動になります。交番勤務の希望を出していますけど、希望が通るのは難しい」とのこと。「警察は何事にも書類が必要なお役所。仕事ができる警察官って必要な書類をうまくまとめられる人」と話します。
「それと大事なのが人間関係。2世、3世の警察官が多いのは、上の方に知り合いがいると有利だったりかばってくれるからです。逆に書類ばかりの職場だからこそ、人間関係が重視されるんだと思っています」と話してくれました。
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ラジオライフ編集部

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