警察無線傍受アプリで消防無線が聞ける…日本は？
警察無線といえば、外部の人が聞けない無線の代表格。警察無線は数ある業務無線の中でいち早くデジタル化が進んでしまい、一般人が受信機などで傍受することはほぼ不可能です。ところが、海の向こうのアメリカでは事情が違い、普通の人でもスマホアプリで全米50州の警察無線が傍受できてしまうのでした。警察無線傍受アプリを詳しく見ていきましょう。
警察無線傍受アプリが日本に存在しない理由
日本の警察無線の傍受も、1980年代まではさほど難しくありませんでした。アマチュア無線機などを少し改造すれば傍受することができたため、警察無線マニアも存在していたほどです。
しかし、警察無線を簡単に傍受されてしまうと、捜査に影響が出るケースがあるのも確か。実際、1980年代中頃に関西で起きた未解決事件「グリコ・森永事件」の犯人は警察無線を傍受し、捜査状況を確かめていたと言われています。
このため、警察無線は1990年代から暗号化されたデジタル方式に続々と切り替わり、傍受できなくなりました。法律も変わり、仮に何らかの方法で警察無線を傍受できた場合、それがアプリであろうとなかろうと、それ自体が「暗号解読」ということで電波法違反になってしまいます。
警察無線傍受アプリは日本と事情が違う
ところが、アメリカでは日本と事情が違い、警察無線を自由に傍受できます。しかも、無線機などを用意する必要すらなく、スマホアプリで全米各州の警察無線をリアルタイムで「傍受」できるのです。
そんな警察無線傍受アプリの中でも「Police Scanner」はAndroid対応で広告表示があるものの無料で使えるもの。iPhone向けでは、やはり無料の警察無線傍受アプリ「Police Scanner+」が人気のようです。
警察無線傍受アプリPolice Scannerの使い方自体はとてもシンプルで「国→州→郡→無線局」の順で聞きたい場所を選ぶだけです。あとは、選んだ警察無線がアプリでリアルタイムで傍受できます。
警察無線傍受アプリは消防無線が聞ける
警察無線傍受アプリで聞こえてくる通話は、地域によってバラバラです。ニューヨークやマイアミといった大都市では警察無線傍受アプリで4時間忙しく通話が飛び交います。しかし、事件の少ない州では警察無線傍受アプリではポツポツしか通話がありません。
なお、Police Scannerという警察無線傍受に特化していそうなアプリ名ですが、消防無線や鉄道無線などの傍受にも対応しています。こちらを警察無線傍受アプリで聞く場合も警察無線同様に「国→州→郡→無線局」の順で選んでいけばOKです。
アメリカでは警察無線傍受アプリは、国民の知る権利のひとつとされています。警察官は公務員なので、警察無線傍受アプリでその活動へ市民の監視が及ぶのは当然という考え方は、いかにもアメリカらしいところ。ゆえに警察無線傍受アプリも用意され、消防無線も傍受できるのでした。
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ラジオライフ編集部
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