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NHKは会長の年収が3092万円で一番多くて2番目は?

「受信料を国民から集めてNHKは高い年収を支払っている」と批判されがちなNHKですが、そのなかでもさらにNHKで年収が高いと思われているのが会長・副会長をはじめとした役員です。そこで、実際のところNHK会長の年収がどうなっているのか、NHKが発表する資料から調べてみました。すると、やはり会長にNHKは年収をそれなりに高く支払っているようです。


NHKは一番給料をもらっている人の年収いくら?


NHKで年収で会長はもっとも高い3092万円

NHKでは経営情報公開の一環として、毎年の予算・決算を公開しています。その項目のひとつに「給与」というものがあり、2018年度のNHK決算によると、約1115億円です。一方、2018年度の事業計画書に書かれたNHK職員の数は約1万300人。このふたつからNHK職員の平均年収を計算すると、約1081万円です。

しかし、このNHK職員の平均年収は一般職員に関して支払われたもので、会長をはじめとするNHKの役員や、NHKの経営方針を決める「経営委員会」のメンバーへの年収は含まれていません。とくに、フルタイムで働いている会長などのNHK役員は、一般職員の平均以上の年収を得ている可能性が高そうです。

さっそく調べてみると、NHK予算の説明資料のなかでNHKの役員の年収が公開されていました。すると、2019年度については、NHK役員と経営委員会メンバーのなかで一番高い年収を得ているのは会長で3092万円でした。なお、その他のNHK役員については副会長が年収2690万円、専務理事が年収2360万円、理事が年収2206万円となっています。


NHK会長の年収は大企業の倍レベル

一方、経営委員会メンバーについては非常勤の人が多く、NHKの年収は委員長619万円、委員長代行が年収557万円、委員が年収495万円です。なお、NHKの経営委員でも常勤メンバーについては年収が高く、委員が年収2206万円と役員に近い金額になっています。

こうしたNHK会長の年収は他の企業と比べた場合どうでしょうか。国税庁が2018年に発表した「民間給与の実態調査結果」によると、資本金1~10億円の企業の役員報酬は平均1189万円。10億円以上では平均1342万円なので、平均的な大企業よりNHK会長の年収は倍以上といえるでしょう。

次に、NHKを「お役所」と考えた場合、会長の年収がどれぐらいの水準かを国家公務員と比較してみます。内閣府が発表する「国家公務員の給与(平成30年版)」資料にある「モデル給与」によると、本省局長の年収が約1773万円、事務次官の年収が約2327万円。どうやらNHK会長の年収は事務次官以上といえそうです。


NHK職員の年収は2022年度は1096万円

NHKは放送法により、毎年度の予算と決算について総務大臣への提出が義務付けられています。NHKから予算案を受け取った総務大臣は、閣議決定を経て国会に提出し、その承認を受けるという仕組みです。ちなみに、予算・決算ともに国会の承認が必要な団体は、日本政府を除けばNHKのみです。

2022年1月に発表されたNHKの2022年度予算によると、事業収入約6890億円に対し、支出のうち給与は約1134億円となっています。なお、一般的な企業では役員報酬と職員給与は区別されていますが、NHKの場合はこの給与に経営委員や会長をはじめとする役員の年収も含まれています。

NHKの予算説明資料には、収支見込みと合わせて2022年の予定人員数も掲載されており、1万343人となっています。実は、給与・職員数ともに2022年度予算と2021年度予算では同じ数字となっており、給与を人員で割ってNHK職員の平均年収を計算すると約1096万円という結果になりました。


NHK職員の年収は同業種の中でも高い

それでは、このNHK職員の平均年収約1096万円は、他の企業と比較してどの程度のレベルなのでしょう。民間企業の給与については、国税庁が毎年「民間給与実態統計調査」という統計調査を実施していて、最新の結果は2021年11月に発表されました。

民間給与実態統計調査では、企業の規模別などさまざまなジャンルごとに給与統計をまとめていますが、NHKとの比較になりそうなのが事業所規模5000人以上の企業に関する統計です。この場合、ボーナスを含めた年収の平均は約509万円で、NHKの平均年収はその2倍を少し上回る程度ということがわかります。

また、業種別に見る場合、民間給与実態統計調査上、NHKは情報通信業に分類されます。情報通信業の平均年収は約611万円となり、先ほどの約509万円を上回るものの、NHK職員の平均年収はその約1.8倍となり、同じ業種の中でも給与水準が高いといえるでしょう。

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ラジオライフ編集部

ラジオライフ編集部三才ブックス
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