ニセ物が量産されるプレミアレトロゲームの闇
ここ数年、レトロゲームが値上がりしています。昔は投げ売り状態だったものが、今では数万円の価値…なんてこともザラです。限定版などもともと数が少ないソフトにプレミアが付くわけですが、最近はそんなレアソフトのニセ物も出回っています。例えば『キン肉マン マッスルタッグマッチ』のゴールドカートリッジです。

勝手にプレミアレトロゲームを復刻
『キン肉マン マッスルタッグマッチ』のゴールドカートリッジは、本ゲームの日本8地域のトッププレイヤーに贈られた記念品で、しかも好きな超人を追加できるという実質、世界に1本しかない激レアソフトです(全8種類)。
オークションでは100万円以上の値が付いたこともありましたが、実は偽物の存在が確認されています。収録されている超人が被っていたり、出所が不明というものもあります。
実際、ゴールドカートリッジ自体は金メッキの加工技術があれば作成でき、中身の書き換えも可能。つい最近も海外発送のゴールドカートリッジが出品されたものの、真贋が疑われ相場の半額程度の40万円で落札されました。とはいえ、それでも40万円で売れるなら偽物が出てくるのも頷けます。
また最近は、過去のプレミアゲームの復刻販売も少なくありません。もちろん権利元の許可を得るわけですが、一方で勝手に復刻版を作って販売する海外メーカーも存在します。
プレミアレトロゲーム互換機を発表
PCE Worksは、PCエンジンのプレミアソフトの復刻版を勝手に作って販売するメーカー。もちろん海賊版なのですが、アジアの露店で売っているような低クオリティのパチモノではなく、パッケージやメディアは当時のものを完全再現した、ハイクオリティな復刻版を販売しているのです。
他にも、未発売ソフトなどマニアなら喉から手が出るほど欲しい激レアソフトを数多く手がけ、一時期はオークションで「新品」と称して同社製ソフトが多数出品される事態が起きました。
ちなみにPCE Worksは、最近「MEGA ENGINE」というレトロゲーム互換機を発表。名前の通り、メガCDとPCエンジンCD-ROM2が動くものですが、あくまでも自社製ソフトを遊ぶためのハードとのこと。つまり、無許可の復刻版は自社ハードに提供した自社ソフトと、主張したいようです。
当然コレクター界隈で物議を醸しているわけですが、一方でニセ物でもモノがあればOKというライトなマニアには支持されており、ゲームのニセ物は今後も増産されそうです。(文/pusai)

ラジオライフ編集部

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