テレビの録画モードで「DR」と「TS」どう違う?
テレビ番組を録画する際には、保存に必要なHDDなどのデータ容量に応じてさまざまな画質を選ぶことができます。その際、もっともよい画質での保存については、各メーカーや発売時期により「DRモード」「TSモード」の2種類の名前がつけれらています。この2種類のモード、実際にはどのような違いがあるのでしょうか?

録画モードのTSは圧縮方式名の一部
現在発売中のテレビは、テレビ番組のリアルタイム視聴だけでなく、番組録画にも対応するモデルが一般的です。録画対応のテレビでは、別途録画用のHDDをオプションで追加するモデルが多く見られます。
テレビ本体、あるいはHDDレコーダーでテレビ番組を録画する際には、解像度や画質を選択することが可能。このうち、画質がもっともよい保存方式が「DR」あるいは「TS」というモードです。このうち「DR」は「Direct Recording」の略で、送信された放送データをそのまま保存するものです。
一方、「TS」は「Transport Stream」の略称ですが、これだけでは意味がわかりづらいところです。実は、TSとはデジタル放送で使われる音声や映像の圧縮方式「MPEG-2 TS」の「TS」からとられた名称なのです。
録画モードのDRやTSをスマホで再生
MPEG-2 TSは、テレビ放送のように電波環境により信号が不安定になるサービスで使うことを目的とした圧縮方式で、1995年に最初の規格が公開されました。MPEG-2 TSでは、映像のほか音声や文字情報のデータを「PES」という単位に分割したうえで送信し、受信時には各PESにつけられたIDをもとに元データを復元します。
テレビ番組を録画する場合、TSモードを選ぶと受信したMPEG-2 TSのデータをそのまま保存。実はDRモードもこの点は同じで、名称が異なるだけで同じ保存方式ということになります。ただし、現在発売されているテレビやレコーダーのほとんどが、番組連動データ部分は録画の対象からカットしています。
DRモードやTSモードは、高画質でテレビ番組を録画できる一方で、持ち出してパソコンやスマホで再生する場合は対応したソフトがないと再生ができません。各種動画再生ソフトで視聴できるようにするには、DRモード・TSモードからAVCやDVD-VRといった形式に変換する必要があり、その際には画質が劣化してしまいます。

ラジオライフ編集部

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