英語が基本の航空無線になぜか「ほんまかいな」
航空無線の交信は英語が基本です。とはいっても、必要最小限の定型句を聞き分けることができれば、英語が苦手な人でも十分に理解できます。ところが、大阪方面の航空無線では「ほんまかいな」というフレーズが聞こえてくるといいます。なぜ英語が基本の航空無線にそんなフレーズが出てくるのでしょう。

5文字アルファベットの名前を設定
飛行中の航空機が目印としているのが、地上から電波を発射しているVOR/DMEです。航空機に方位情報を与えるVOR地上装置と、距離情報を与えるDME地上装置が併設されていて、航空機はここから情報を得て位置を把握しています。
これ以外に、適宜目標となる場所が全国各地に設定されていて、航空無線で位置の報告や飛行方向を指示する時に使用。「フィックス」や「ウェイポイント」と呼ばれ、国際的な取り決めで5文字のアルファベットの名前が付けられています。
例えば、千葉県君津市上空付近の東京国際空港A滑走路への進入経路上に設定されているのが「APOLO(アポロ)」。その近くには同じくC滑走路への進入経路上に「CAMEL(キャメル)」が設定されています。頭文字を滑走路に合わせることで、分かりやすくしているのです。
作成した担当者の趣味が垣間見える
ネーミングは、地名や名物にちなんだものも多く、高知沖には高知県出身の漫画家にちなんで「ANPAN(アンパン)」が設定。神戸市上空にはタイガースにちなんだ「TIGER(タイガー)」まであります。
このほか、佐渡島上空は金山から「GOLDO(ゴールド)」というネーミングで設定。アルファベット5文字という決まりがあるため、正しいスペルを無視していることも少なくありません。
そして、和歌山南部から大阪方面へのルート上に設定されているのが「HONMA(ほんま)」と「KAINA(かいな)」というわけです。ウェイポイントを表示できるアプリやWebサイトがあるので、確かめてみると面白いでしょう。
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ラジオライフ編集部

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