ソニー最後の“MADE IN JAPAN”となったラジオ
このところ、見かけは針式チューニングなのに中身はDSPチップを使ったデジタルというラジオが増えています。しかし、ソニーの「ICF-EX5MK2」は、隅から隅までアナログ技術の粋を極めたレジェンド的な逸品。AM/FMラジオ放送とラジオNIKKEIに対応しています。ソニー最後の“MADE IN JAPAN”となったラジオを見ていきましょう。
ICF-EX5MK2はAMの受信感度がピカイチ
ソニーのポータブルラジオ「ICF-EX5MK2」はとくにAMの受信感度はピカイチで、たとえ現在のラジオであっても追随を許しません。フェージングや混信に負けそうな局の受信時に威力を発揮する同期検波機能を装備しており、長時間におよぶ遠距離受信でも疲れ知らずです。
1985年に初代のICF-EX5が発売され、2009年に後継機となるICF-EX5MK2に切り替わったものの、当初から完成度が高かったため、仕様上の変更点は地デジのデジタル化に備えてTV1~3chの表示が削除されたことぐらいです。
ICF-EX5MK2はAM用の外部アンテナ端子を搭載。内蔵バーアンテナは18cmでこれだけでもかなりの感度が得られますが、外部アンテナを活用すればさらなる受信状況の改善が望めるでしょう。
ICF-EX5MK2の解像度が高いスピーカー
全国各地の放送局名が書かれたICF-EX5MK2の周波数ゲージ。夜になると、まさにその位置で、その放送局が聞こえてくるというわけ。遠距離受信の強い味方です。
フェージングが原因の過変調ひずみを補正する、同期検波機能(SYNC)も搭載。本来の使い方ではありませんが、隣接局の混信除去にも威力を発揮します。
中域が強調された「トランジスターラジオらしい音」で鳴るICF-EX5MK2のスピーカー。解像度が高いので、遠距離受信時には心強い味方です。
2018年にソニーがラジオの国内生産を終了したため終売となりましたが、それまで33年間にわたって現役であり続けた、最後の“MADE IN JAPAN”なのです。
受信周波数はAMラジオ放送が530~1605kHz、FMラジオ放送が76.0~108.0MHz。電源はACアダプタのほか、単2形乾電池×4本に対応します。中古相場は12,000円前後です。
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ラジオライフ編集部
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