InterFMの周波数が89.7MHzへ変わった理由とは
外国人向け放送局の「InterFM(インターFM)」は2015年6月に、東京タワー内でのアンテナ移設を行っています。そして、同時にInterFMは周波数を76.1MHzから89.7MHzへと変更しているのです。InterFMの周波数が変わった表向きの理由は混信対策とされています。しかし、InterFMの周波数が89.7MHzにわざわざ変更したのには別の理由も推測されているのです。
InterFMの周波数で近隣局に混信のおそれ
InterFMは、これまで東京タワーの200m付近にアンテナを設置していました。それを、InterFMはNHKアナログテレビが使用していた跡地の頂上付近320mへと移転したのです。
総務省によれば、「周波数を76.1MHzのままでアンテナ地上高を上げると近隣局に混信する」とのこと。実際に、最も近くでInterFMと同じ周波数76.1MHzを使っているのは山形県と新潟県のコミュニティFM放送局のみです。
しかし、周波数を76.2MHzで探してみると、群馬県高崎市、茨城県水戸市のコミュニティFM放送局がヒットします。実際はこれらの「近隣局」に実用上の影響があるため、InterFMは周波数を変更したようです。なお、InterFMの移設前後のスペックを比較すると、最大実効輻射電力は11.5kWから13kWとほとんど変化はありません。
InterFM周波数が89.7MHzに変わった憶測
このため、InterFMの89.7MHzへの周波数変更は、受信状況の改善が主目的ではなく、2020年の東京オリンピックを前に周波数を移行するのが、真の目的だったのではという憶測を呼びました。
たしかに世界的にはFMラジオ放送はヨーロッパの88~108MHz、北米の87.5~108MHzと「高い周波数」が一般的で、日本だけが特殊な周波数を使っています。InterFMの新周波数89.7MHzであれば、海外からの観光客が持参したスマートホン搭載のラジオなどで、そのままInterFMが受信できるというわけです。
これなら東京オリンピックの情報提供にはうってつけということから、InterFMの周波数が変わったことの憶測を呼んだのでしょう。ただし、実際のところは近隣局への混信対策がInterFMの周波数変更の理由だったようです。
IntereFMは周波数とともに局名も変更
なお、IntereFMは2015年10月1日から、周波数を76.1MHzから89.7MHzへと変更したのに合わせて、名称も変更。IntereFMから「InterFM897(インターエフエム・ハチ・キュウ・ナナ)」へ名称変更しています。
ちなみにIntereFMが外国語放送として開局したのは1996年4月1日。1995年の阪神大震災の際に、外国人に向けた情報発信ツールとしてラジオが有効であったという教訓から設立されました。ちなみに、外国語放送としては日本初のFM局は1995年10月16日に大阪で開局した「FM COCOLO(現在はFM802)」です。
放送の大部分は英語で行なわれいて、そのほかには日本語、ハングル、中国語、スペイン語、ポルトガル語などでも放送されます。番組中に流れる音楽もほぼ洋楽が中心となっているため、最新の洋楽情報に触れたい音楽ファンや英語のリスニングを上達したいリスナーが多く聴いています。
InterFMは海外からのリスナーも多い
InterFMは、東京を中心に放送されているFMラジオ局です。InterFMの放送対象地域は、東京都23区および横浜市・川崎市・千葉市・さいたま市・成田国際空港を含む首都圏地域となっています。InterFMは洋楽やトーク番組を中心に、多彩なコンテンツを提供しています。nterFMの特徴や人気の番組、視聴方法などについて紹介しましょう。
InterFMは、1996年に開局し、その後数々の人気番組を生み出してきました。現在では、InterFMは世界中から多くのリスナーを獲得するまでになりました。InterFMは、日本語のみならず、英語、スペイン語、韓国語など、多言語での放送も行っており、海外からのリスナーも多くいます。
また、InterFMは、FM放送だけでなく、インターネットラジオやスマートフォンアプリからも聴取できます。InterFMは自社制作の番組だけでなく、海外からの番組も多数放送しており、多様なコンテンツを提供しています。
InterFMの人気番組にはカルチャー情報
InterFMの人気の番組としては「MIDNIGHT ZONE」「GROOVE LINE」「Global Satellite」などがあります。これらの番組では、音楽はもちろん、世界中のカルチャーやエンターテイメント、政治や経済なども取り上げられています。
InterFMの視聴方法としては、FMラジオ、インターネットラジオ、スマートフォンアプリ、さらにはYouTubeなどでも視聴できます。また、InterFMは公式ウェブサイトやSNSからも番組情報を入手できます。
InterFMは、多彩なコンテンツ提供や多様なパーソナリティ起用で、多くのリスナーに支持されています。特に、海外からのリスナーには、インターナショナルな視点からニュースやトピックスを取り上げることで、日本と世界をつなぐ役割を果たしています。InterFMの番組情報は、公式ウェブサイトやSNSをチェックしてみてください。
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ラジオライフ編集部
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