列車無線がデジタル化された路線の貴重な情報源
駅員連絡無線の通話内容は、駅の業務に関わることすべて。乗降に介助が必要な乗客の誘導や乗客のトラブル対応、線路に物を落としたり、非常停止ボタンを押された際の状況確認など多岐にわたります。その中でも、列車の運行情報のやり取りは必聴といえるでしょう。列車無線がデジタル化された路線では、断片的とはいえ貴重な情報源になるのです。
駅員連絡用無線は基本的にハンディ機
列車無線がデジタル化された路線の貴重な情報源になる駅員連絡用無線の通話内容は、例えば下記のような感じ。運転見合わせ時には、運転再開見込みやホーム上の混雑状況など有益な情報が、駅員連絡用無線で交わされます。
駅員「上りホームから本屋さん取れますか?」
事務室「本屋です。どうぞ」
駅員「28分発接近が点かないけど状況分かりますか?」
事務室「学校前踏切で自動車支障だそうです」
駅員「承知」
駅員連絡用無線は、基本的にハンディ機での運用です。高架ホームなら電波が比較的遠くに飛んでいきますが、地平ホームや掘割構造だと飛距離は望めません。
駅員連絡用無線を聞きながら喫茶店
ましてや、地下ホームではトンネルで遮蔽されるため、地上に駅員連絡用無線の電波が届くのは絶望的。一方、事務室の無線機も、室内アンテナのハンディ機が大半です。そのため、駅員連絡用無線は駅近辺で受信を行う“接近戦”となります。
鉄道を利用しようとした時に運転見合わせとなり、ホームに人があふれているような状況では、駅員連絡用無線を聞きながら駅が見える喫茶店でゆったりと運転再開を待つことができます。
運転が再開しても、ホームの様子が手に取るように分かるので、ホームの混雑が解消されたタイミングを見計らって駅に入るという芸当が可能です。(写真・文/おだQ司令)
ラジオライフ編集部
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