YouTubeでテレビごと撮影した動画を見かける理由
YouTubeによる監視システム「Content ID」の強化などにより、YouTubeにアップロードされている違法動画の数は全盛期に比べて、少なくなりつつあります。とはいえ、今もなお、違法動画をアップして、広告収入を稼ぐ悪い輩がいるのも事実。YouTubeでテレビごと撮影した動画など不思議な動画が多い理由を見ていきます。

YouTubeで流行っているワイプ加工
ここ数年で最も流行っているのが、ワイプ加工を使った動画。動画内の一部に別窓を設置して、その中でテレビ番組を流す動画を見たことがあるはず。ワイプ加工することで、YouTube(Google)や権利者からの監視を一時的に回避できるようです。
ワイプ動画のことを、動画業界の専門用語では「Picture in Picture(PiP)」といいます。ワイプ加工は「Premiere Pro」や「PowerDirector」などの動画編集ソフトで、割と容易に作成できるのです。こうした動画で再生回数を瞬間的に増やして広告報酬を稼ぐ、やり逃げをしている輩が多数存在しています。
「誰でも簡単にYouTubeで稼ぐ!」などとうたっている情報商材でも、このワイプ手法を教えている商品が多数あります。もちろん、ワイプ加工したからといって、著作権を回避したり移譲されることはありません。
著作権法に抵触しているので、権利者がYouTubeに削除申請すれば、こういったワイプ風動画はすぐに削除されます。
YouTube動画にフレームが映り込み
映像と音声をあえてズラしたり、他の音声(雑音)を上から入れたりするなど、音を編集してContent IDをすり抜ける方法も存在。最近では、番組の一部分の音声をミュート化しているコンテンツも増えています。例えば、30分番組であれば、最初の1分と真ん中の1分を無音声化するなどです。
映像と音声がズレている動画は、Content IDの監視をすり抜けてしまう可能性があります(ズレのあるファイルを修正するサイトもある)。また、テレビ番組の音声のみを抽出し、「ラジオ版」「作業用」としてアップしているコンテンツも多いのが実状です。
スマホやデジタルカメラを使って、テレビ画面を直接撮影した動画ファイルがYouTubeではよく見られます。テレビフレーム自体も映り込んでいることで、ContentIDがオリジナル映像だと誤認識するケースがあるようです。
すなわち、テレビ自体をスマホなどで直撮りすることで、監視システムをスルー。テレビのフレームの反射を抑えるために、部屋の電気を暗めにして撮影するといった工夫が凝らされているものもあるのでした。
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ラジオライフ編集部

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