現代の警察がいま力を入れている3大捜査とは?
ますます複雑化し凶悪化するサイバー犯罪や国際テロ事件。従来の捜査手法では追いつかなくなった、これらの最新事案に対して、警察組織は取り組みを強化しています。それとともに現在、警察の捜査手法は大きく様変わりしつつあるのです。現代の警察がいま力を入れている3大捜査を見ていきます。
警察はサイバー犯罪対策を強化
まず国内の殺人や強盗といった刑法犯は、2002年をピークに減少。その背景には、警察の防犯カメラの性能と解析能力の向上、高精度なDNA検査の実現など「科学捜査」に力を入れていることが一因として挙げられます。
一方で、警察はサイバー攻撃、インターネットを使った犯罪、国際テロ組織による事件など、国や地域を越えて発生する事案に長らく頭を抱えてきました。その理由に、アメリカのCIAなどと比べると国際諜報能力が見劣りすることやサイバー犯罪対策への出遅れがあります。
そこで、2015年2月に警察庁は国際テロ対策推進本部を設置し、各国諜報機関との連携を強め、テロ関連情報の収集・分析を強化。「テロ対策」に力を入れています。また、各都道府県にサイバー犯罪対策室を設置。民間とも連携しながら捜査員を増員・教育するといった方針で「サイバー犯罪対策」も強化しています。
警察が力を入れている犯罪抑止
そして、2020年に東京オリンピックを控える現在、日本の警察が最も力を入れているのが犯罪を未然に防ぐ犯罪抑止です。警備部などの警備部門を強化し、犯罪の芽を摘む方向にシフトしています。
そのような中、テロ対策・サイバー犯罪対策といった警察の力を試されたのが、2016年5月に三重県で開催された「伊勢志摩サミット」。各国要人の警備、テロ関連情報の収集による水際対策、ターゲットの警戒警備、ドローン対策など、全国の警察が連携して一定の成果を挙げたのです。
さらに2016年5月、刑事訴訟法等の一部を改正する法律が成立して今後、刑事司法制度が変わります。取り調べの録音&録画制度や通信傍受の範囲拡大など、刑事司法制度の変化とともに警察捜査にも変化が訪れると予想されます。
このように、日々進化する警察捜査の最前線が「科学捜査」「サイバー犯罪対策」「テロ対策」なのです。
■「警察」おすすめ記事
駐車禁止を警察が取り締まれない「植え込み」
駐禁をとられても警察に出頭する必要はない
駐車禁止違反は苦手!?注意だけの警察官が増加中
警察用語では拳銃はチャカではなく腰道具と呼ぶ
公安警察はデモや集会に私服で必ず張っている
ラジオライフ編集部
最新記事 by ラジオライフ編集部 (全て見る)
- 「Rチャンネル」はログイン視聴で楽天ポイント - 2024年10月13日
- NHK受信料を滞納している世帯は100万件以上? - 2024年10月13日
- ETC休日割引を対象外路線でも適用させる裏ワザ - 2024年10月13日
- ABEMAの話題のアニメの全話無料はどこで探す? - 2024年10月12日
- 4KテレビにB-CASカード同梱されなくなった理由 - 2024年10月12日
この記事にコメントする
あわせて読みたい記事
海上保安庁は海上自衛隊や警察と何が違うのか?
事件の捜査情報はどう入手して報道されるのか?
嫌がらせ被害を警察に相談して逆恨みされた事例
パトカーの車種がクラウンばかり採用される理由
オススメ記事
2021年10月、ついに「モザイク破壊」に関する事件で逮捕者が出ました。京都府警サイバー犯罪対策課と右京署は、人工知能(AI)技術を悪用してアダルト動画(AV)のモザイクを除去したように改変し[…続きを読む]
モザイク処理は、特定部分の色の平均情報を元に解像度を下げるという非可逆変換なので「モザイク除去」は理論上は不可能です。しかし、これまで数々の「モザイク除去機」が登場してきました。モザイク除去は[…続きを読む]
圧倒的ユーザー数を誇るLINEは当然、秘密の連絡にも使われます。LINEの会話は探偵が重点調査対象とするものの1つです。そこで、探偵がLINEの会話を盗み見する盗聴&盗撮テクニックを見ていくと[…続きを読む]
盗聴器といえば、自宅や会社など目的の場所に直接仕掛ける電波式盗聴器が主流でした。しかし、スマホ、タブレットPCなどのモバイル機器が普及した現在、それらの端末を利用した「盗聴器アプリ」が急増して[…続きを読む]
おもちゃの缶詰は、森永製菓「チョコボール」の当たりである“銀のエンゼル”を5枚集めるともらえる景品。このおもちゃの缶詰をもらうために、チョコボール銀のエンゼルの当たり確率と見分け方を紹介しまし[…続きを読む]