高齢者ドライバーの事故は何歳以上から危ない?
最近、高齢者ドライバーによる交通事故の報道が目立っています。体力や反応力は20・30代と比べ、40代を過ぎると衰えてきますが、一方で運転経験は若者と比べ積んでいる人が多いのも確か。また、クルマの安全機能も年々高くなっています。果たして、高齢者ドライバーの事故は何歳以上からが危険なのでしょうか。
高齢者ドライバーの事故増は70歳から
警察庁は毎年、道路交通事故に関する統計を発表していて、とくに死亡事故に関してはドライバーの年齢・事故地点・事故原因などさまざまな角度から見た発生件数を公開しています。このなかから、事故原因が主に自動車側だった場合についての年齢別発生件数に着目してみます。
2018年の場合、交通死亡事故は3449件起きていて、そのうち自動車側が主な原因とされたものが3099件になります。この3099件についてはドライバーの年齢別統計もあり、件数だけでいえば一番多いのは50~54歳の279件、次いで45~49歳の270件で、70歳以上の高齢者が必ずしも多く死亡事故を起こしているわけではありません。
しかし、運転免許所有者10万人あたりの事故件数で見ていくと、70~74歳の4.40件から年齢が上がるほど増えていき、85歳以上では16.27件と一番少ない35~39歳の2.84件より約5.7倍多くなります。ちなみに、ほとんどが初心者ドライバーの16~19歳でも11.43件なので、85歳以上の運転は相当危ないといえるでしょう。
高齢者ドライバーの事故原因の特徴
また、警察庁の統計には死亡事故に至る原因となった交通違反の種類についても、年齢別の件数がまとめられています。これを見てくと、75歳以上についてははっきりとした特徴があります。それは、30~74歳と比較して「信号無視」「通行区分」が多いことです。
この「通行区分」には、対向車線へのはみ出しや一方通行の逆走などが含まれています。通常であれば見落としがほぼない信号の無視が多いことと合わせると、注意していてもついうっかり…というケースが高齢になると増えることがわかります。
こうした現状を踏まえてか、2017年3月から75歳以上で交通違反取り締まりを受けた際、1か月以内に「臨時認知機能検査」を受けないと免許を持ち続けられない仕組みになりました。このとき、認知機能が以前より低下していた場合、臨時高齢者講習も合わせて受講する必要があります。
tomura
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