パトカーとは?種類や緊急走行時のサイレン音も解説
パトカーといえば子どもたちの憧れの存在。一口にパトカーといっても、実はさまざまな種類と役割があります。例えば、おなじみの白黒パトカーやパトカーとわからないように走行する覆面パトカーなどです。そこで、パトカー(パトロールカー)の種類や緊急走行時のサイレン音などについて解説していきます。

パトカー(パトロールカー)とは?パトカーの役目
「パトカー」とはパトロールカーの略で、警察官が乗車する自動車のことです。パトカーは、文字どおり治安維持のために街をパトロールし、犯罪の予防や交通の指導などを行います。
このほか、パトカーは110番通報があった場合には事件や事故の現場に急行。このほか、犯人の追跡、交通違反の取り締まりなどもパトカーは行います。
パトカーは、消防車や救急車と同じく緊急自動車の指定を受けた車両です。ただし、パトカーは原則として、緊急走行をする場合のみ「緊急自動車」扱いとなり、信号や逆走禁止といった道路交通法で定める交通規制が一部免除されます。
パトカーの種類(種別)
白黒パトカーの種類
初めて日本にパトカー導入されたのは1950年のこと。当時の塗装は白一色でしたが、一般車両と紛らわしいという理由で5年後に現在のツートンカラーに改められました。
パトカーは所属する部署によって種類と用途が変わります。交通パトカーは、主に交通違反の取り締まりを任務とする交通部(課)で使われますが、それ以外の部署で使用されるパトカーもあります。
逆に言えば、交通パトカーではない警らパトカーに交通違反を見つかっても、取り締まられる可能性が低いともいえるでしょう。交通パトカーと警らパトカーは、赤色灯の下に白いボックスがあるか否かで見分けることが可能です。
覆面パトカーの種類
覆面パトカーといっても、じつは捜査用と交通取り締まり用があります。街中を流しているのが捜査用、幹線道路などでスピード違反などを狙っているのが交通取り締まり用の覆面パトカーです。
刑事ドラマなどでよく目にする、マグネット式の赤色灯を車内からルーフに載せるのは捜査用の覆面パトカー。基本的には、刑事たちの足代わりなので、交通違反の取り締まりは行いません。
交通取り締まり用の覆面パトカーの特徴は、ルーフの真ん中から電動で出てくる反転式の赤色灯です。そのため、ルーフの真ん中に大きなフタがあります。運転席の高い大型車からは丸見えですが、乗用車からは一切見えません。
ミニパトなどほかの種類
ミニパトカーは小型のパトカーで、街の中を巡回して治安維持活動を行ったり、駐車違反の取締りなどを行ったりする際に利用されます。白黒パトカーや覆面パトカーの多くは警察庁が全国まとめて一括購入していますが、ミニパトやオフロード車などは、各都道府県警が独自で購入しているケースもあります。
パトカーの赤色灯とサイレン
パトカーのサイレン音について
パトカーが鳴らす「ウ~」というサイレン音には「4秒」と「8秒」の2種類が用意されています。パトカーのサイレンの4秒と8秒は「ウ~」1回ごとのうねりサイクルの秒数。パトカーのサイレンは4秒と8秒の2種類を切り替えて使えるようになっています。
パトカーのサイレンで4秒と8秒のどちらを使うかは状況次第ですが、より緊急度が高いときには4秒が使われる傾向が多いといわれています。緊急走行するパトカーを見かけたら、サイレンの4秒と8秒の違いでその緊急度がわかるというわけです。
パトカーの赤色灯について
パトカーの赤色灯の主流はブーメラン型です。パトカーにはブーメランのくびれ部分を前方にして取り付けられています。
パトカーのルーフに取り付ける赤色回転灯は、中央にぽつんと一つ置かれるタイプが一般的でした。その後、昭和後期にルーフ幅いっぱいに取り付けるバータイプのものが登場。そして、赤色回転灯メーカー・パトライトが「横からも見やすいものを」ということで開発したのが、いま主流のブーメラン型の赤色灯です。
パトカー赤色灯の下の箱
パトロール用の白黒パトカーは、ルーフ上の赤色灯の下に搭載している白い箱が外観の特徴です。この白い箱の中には、停車中のパトカーへの追突事故防止のための赤色灯昇降装置のアームを収納しています。
パトカーの緊急走行とサイレン
パトカーは緊急走行する際、道路交通法が定めるさまざまな規則が例外として適用されません。赤信号を突っ切ってもOKですし、通行禁止の道路や歩道に入ることも可能。右折レーンなども無視して走行できます。ただし、赤色回転灯を点灯し、サイレン音を鳴らすのが原則です。
緊急走行時でもパトカーには、実は制限速度があります。一般道と片側1車線の高速道路は時速80キロ、高速道路は時速100キロと決められているのです。ただし、スピード違反車を取り締まる「交通取締用四輪車」と区分されるパトカーは例外で、スピード違反の取り締まり時は速度制限は一切ありません。

ラジオライフ編集部

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