駐車監視員制度になって駐車違反は減っている?
駐車監視員制度スタート前の2005年、駐車違反の取り締まりは約150万件。それを「(制度を開始することで)2倍に増やして、違法駐車を一掃するのだ」と警察庁は国会で答弁しました。その後はどうなったのでしょう? 駐車監視員制度の現状を詳しく見ていきます。

駐車監視員制度以降は減っている
駐車監視員制度がスタートしてから、グラフの通り放置違反金納付命令件数はぐんぐん減っています。2015年は“最盛期”の4割でしかありません。可哀想なほどの落ち込みぶりです。
駐車違反は、駐車監視員がウヨウヨいる“重点地域”などでは確かに少なくなったが、まだまだ全体としては一掃にはほど遠い状態。なのになぜ、駐車違反の取り締まりがこうも減ったのでしょうか。
ある駐車監視員はいいます。「不景気でクルマ自体が少し減ったように感じます。何より、運転者たちが知恵をつけるようになったんですね。クルマに誰か乗ってたり、すぐ戻ってきたり、なかなかステッカーを貼れません」。
駐車監視員の尻を叩こうとしない
コインパーキングの利用や、人を乗せておくなどドライバー側の駐車違反対策が功を奏しています。こうして、駐禁ステッカーを貼りにくいとボヤく駐車監視員がいるわけです。
東京都の2015年度の予算書を見ると、放置違反金の収入も委託費もともに約60億円。このまま件数が減り続ければ赤字転落は必至でしょう。
しかし、警察は駐車監視員の尻を叩こうとしません。強引に取り締まればミスやトラブルが増え、警察の負担が大きくなります。何より「民間委託はよくない」との批判を浴びかねないからです。(文/今井亮一)
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ラジオライフ編集部

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