中華ハンディ機のUV-3RとVX-3の中身は別モノ
中華ハンディ機の元祖となるBAOFENGの「UV-3R」は、2011年の発売。低価格はもちろんのこと、八重洲無線の「VX-3」にそっくりな外観が話題を呼びました。はたして、中身もコピーされているのでしょうか? 外観は似ていますが、中身は回路設計は全く違う別モノです。

UV-3Rの型番は挑発的な仕様
BAOFENGの「UV-3R」の型番は、ご丁寧なことに八重洲無線の「VX-3」の海外仕様の型番「VX-3R」に似せてくるという挑発的な仕様です。ただし、ボタンが少ないといった劣化コピーぶりは、いかにも中華的展開でした。
外観はUV-3RとVX-3のサイズはどちらも、47W×81H×23Dmm。コピーしたのは明らかです。ただし、UV-3Rのディスプレイは2VFO表示。ボタンはVX-3より少ない作りになっています。
じつは外観はコピーしても、中身まではコピーしてはいません。というのもUV-3Rは、部品点数を少なくするために、1つのICでDSPやSDR処理をする方式を採用しているからです。
UV-3Rは基板の部品密度が低い
これにより、機械的な回路を圧縮して、コストダウンを図っています。ただし、フィルター回路の部品精度が甘くなり、スプリアス発生の要因になっています。回路設計の違いからVX-3の基板をマネる必要がなかったというのが実情でしょう。
実際に中身を見てみると、UV-3Rは基板上の部品密度が低いことがわかります。部品総数が少ないため低コストで製造可能です。「VX-3」は各部品を組み合わせることで回路を形成し、総合的な高性能を発揮する構造になっています。
UV-3Rが少ない部品で動作するのは、信号処理をIC「RDA 1845」の1つで行っているため。DSPやSDRで処理する中華ラジオと同じ方式です。
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ラジオライフ編集部

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