ワイヤレスマイクの周波数が大変動している理由
電源を切り忘れると、楽屋や舞台裏でのプライベートな会話を周囲に垂れ流すことになるのがワイヤレスマイク。マイクとスピーカーの間を電波でつなぐため、この漏れ電波が受信できてしまうのです。そんなワイヤレスマイクの周波数に今、大変動が起こっています。詳しく見ていきましょう。

ワイヤレスマイクの周波数帯が変波
ワイヤレスマイクには大きく分けて2つの用途があります。音質を重視したコンサートで使用するタイプと駅員がホームのアナウンスなどに使う音質を重視しない業務系のタイプです。
音質重視のタイプは特定ラジオマイクという免許を受けて使うもので、A規格とA2規格があります。B規格は免許不要で使えますが、コンサートで使用されるなど、音質重視のタイプです。音質を重視しない業務系は、C規格となります。
プライベートな会話まで聞こえてしまうコンサートワッチで狙うのは、A/A2規格とB規格になります。しかし今、ワイヤレスマイクのA/A2規格に大変動が起こっています。携帯電話の周波数不足を補うために、ワイヤレスマイクのA/A2規格と呼ばれる特定ラジオマイクの周波数帯が変波しているのです。
受信できるワイヤレスマイク周波数
主にコンサートで使われる音質の良いワイヤレスマイクは、テレビ局のFPU(無線中継伝送装置)と周波数を共用することを条件に、770~806MHzという幅広い周波数帯を使用していました。
この帯域はGHz帯に比べ、障害物に対して電波が回り込みやすいという特徴から「プラチナバンド」とも呼ばれています。そこで総務省は、このバンドを携帯電話会社に割当てるため、特定ラジオマイクを他の周波数帯へ移動させたのです。
それが「テレビホワイトスペース」と呼ばれる周波数帯である470~710MHz帯と、710~714MHz帯と1.2GHz帯の3つの周波数帯です。ただし、これら3つの帯域で受信できるワイヤレスマイクは、テレビホワイトスペースと710~714MHz。1.2GHz帯はデジタル方式だけなので、受信対象から外れることになります。
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ラジオライフ編集部

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