パーツ水増し請求が横行「自動車保険詐欺」手口
自動車事故は身近なので保険金詐欺の中でも多く、年間被害額は約3億1400万円(2017年「平成30年版警察白書」)。いわゆる「自動車保険詐欺」は修理費を見積もる自動車整備業者と結託し、修理費を水増しするなどが主流でしたが、現在はより巧妙化。劇場型の詐欺を働く特殊詐欺型の手口も横行しています。
パーツの差額を狙う自動車保険詐欺
自動車保険詐欺で過去に多かったケースは、知人同士でクルマをぶつけ合い通院補償や休業補償をせしめるものでした。それらは対策されてきており、現在は修理業者と結託してクルマのパーツ交換の差額を狙うという自動車保険詐欺の手口が増えています。
特に狙われているのが、走行中の飛び石などで傷が付きやすいフロントガラスやヘッドライト。最近は純正だと数十万円の高価なものもあり、修理業者が損害額の見積もり段階で純正部品の金額を保険会社に提示します。
それが通ると、10分の1くらいの価格で中古や中華製の代替品を取り寄せて差額をオーナーと分けるのだとか。もちろん、保険会社では疑わしい場合には、その顧客情報を「注意情報」としてブラックリストに掲載します。対策はされてきているようですが、すべてを見抜くのは大変でしょう…。
詐欺集団による自動車保険詐欺の手口
わざとクルマでぶつかって、ターゲットを加害者にするという悪質な詐欺集団による自動車保険詐欺の手口が報告されています。
駐車場でターゲットがバックでクルマを出す際に、サイドミラーなどに写らない後方の死角を狙って詐欺集団がクルマを発車。わざと衝突して、ターゲットが動揺しているところを数人で囲んで目撃者や通報者を装い、叱責するような言葉をかけて警察への通報などを行うというものです。
加害者にされた男性は、冷静に考える暇もなく男たちに促されるがままに保険会社に連絡して、保険金を払ってもらったといいます。
その事故から半年後、警察の捜査で9人の男達が詐欺罪で逮捕されました。駐車場付近で獲物を探し、後ろから故意に衝突する事故が続発していたとのこと。このようにオレオレ詐欺に近い、劇場型の自動車保険金詐欺事件が増加しています。
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ラジオライフ編集部
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