東芝ラジカセ搭載の独自ノイズリダクションとは
東芝のラジカセは、他のメーカーの製品と比べると、音質にこだわった機種が多くリリースされています。その要因の一つは、東芝のオーディオブランドである「Aurex」で開発した新技術を、ラジカセに応用していたからでしょう。独自のノイズリダクションを搭載して驚異の音質を実現した東芝のラジカセのフラッグシップ機を見ていきます。
東芝のラジカセに独自のノイズ軽減
東芝独自で開発したテープノイズリダクションシステム「adres」は、当時主流だったドルビー社のタイプBを大きく上回るヒスノイズ軽減効果を発揮していました。
そのadresが搭載された東芝のラジカセ「RT-S90」は、前年の1978年に発売されたメタルテープとの組み合わせで、どのメーカーも追従できない驚異的なダイナミックレンジを実現して人気を博しました。
また、RT-S90は音質だけではなく、メカニズムにも徹底的にこだわり、カセットのオペレーションは当時最新のロジックメカを採用。ワウフラッターはデッキと同等の0.04%を実現し、周波数特性は20Hzから17kHzと、ラジカセを超えた性能を発揮したのです。
東芝のラジカセはコンポ匹敵の高級感
そして、AC電源での使用時は、メーターや周波数スケールにグリーンのイルミネーションが点灯。コンポに匹敵する高級感を演出しました。
主な機能はアドレス(テープノイズリダクションシステム)、ICロジック採用のフェザータッチメカ、10曲飛越し選曲(MQJS)、3ポジションテープ切り換え、FM電波状況に対応するオートブレンド、クリアーサウンドシステムとなります。
受信周波数はAMラジオ放送(525~1605kHz)、FMラジオ放送(76.0~108.0MHz)。出力はステレオ/ 最大20W(10W+10W)で、電源は単1形乾電池×10本、AC100Vです。サイズ/重さは600W×350H×160D㎜/9.1kg。当時の価格は99,800円です。
ラジオライフ編集部
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