コミュニティFMの電波がどこまで飛ぶか調査した
2021年11月1日に開局した、長野県塩尻市のコミュニティFMラジオ局「しおじりコミュニティ放送」。ステーションネームは「高ボッチ高原FM」です。局舎のある塩尻市に加えて、東筑摩郡朝日村と山形村をサービスエリアとしています。そこで、試験電波を利用して開局前の2021年10月に、受信エリアをチェックしてきました。

高ボッチ高原FMの送信所は標高760m
スクーターにアイワの「AR-MD20」を放り込んでさっそく現地調査。高ボッチ高原FMが開局した塩尻市は松本盆地の南端で、盆地が広がる東側の松本市や安曇野市付近でも受信できそうな立地です。
送信所(89.4MHz/20W)は、塩尻市内の東にある高ボッチ高原の西麓、標高760mの片丘地区にあります。アンテナは3素子の八木が北西方向と南西方向の2面という構成です。
平面の地図で見る限り、この環境なら送信所から北方面にある松本市街でも、強力に受信できそうです。しかし実際には、途中に霊園の丘陵地帯があるため、松本市街まで10kmも離れていないのに信号強度は微弱でした。
高ボッチ高原FMの電波が谷底で遮断
高ボッチ高原FMが松本市内で強力に受信できたのは、市内を縦断する奈良井川から西側の地域です。その延長線上にある安曇野市の南東部でも、そこそこの強さでした。
一方、塩尻市の南西にある旧楢川村地区は、周囲を山々で覆われた奈良井川の谷底に沿った、中山道の宿場が点在している地域。高ボッチ高原FMの電波が遮断されてほぼ聞こえない状態です。
現地調査で分かったことは、公式エリア外で受信できるのは松本市西部と安曇野市南部。常に移動しながらの細かい受信調査は、高地に腰を据えての県域局の遠距離受信とは違った、攻めの面白さがありました。
The following two tabs change content below.

ラジオライフ編集部
ラジオライフ編集部 : 三才ブックス
モノ・コトのカラクリを解明する月刊誌『ラジオライフ』は、ディープな情報を追求するアキバ系電脳マガジンです。
■編集部ブログはこちら→https://www.sansaibooks.co.jp/category/rl

最新記事 by ラジオライフ編集部 (全て見る)
- 赤外線対応ビデオカメラでプロっぽく夜間撮影 - 2023年2月6日
- クラウドストレージの楽曲をオフライン再生する - 2023年2月6日
- 列車無線がデジタル化された路線の貴重な情報源 - 2023年2月6日
- 安全にフリーWi-Fiを使うための無料アプリ2選 - 2023年2月5日
- LINEトークの位置情報で待ち合わせ場所を共有 - 2023年2月5日