モバイルSuicaは紛失にカード型よりも強かった
モバイルSuicaやモバイルPASMOなど、スマホ内蔵型の交通系ICカードは、鉄道会社側の積極的なPRが行われているものの、鉄道会社が思うほどには普及が進んでいない模様です。しかし、モバイルSuicaなどのスマホ内蔵型の交通系ICカードにはさまざまなメリットがあり、そのひとつが紛失や盗難時の利用停止や再発行が簡単に行えることです。
モバイルSuicaは紛失での再発行無料
大手鉄道・バス会社が発行する全国相互利用対応の交通系ICカードのうち、スマホ内蔵型を発行しているのは首都圏をサービスエリアとするSuica・PASMOです。Suicaの場合、Android向けではモバイルSuicaのほか楽天Pay・Google Pay・au Payでのチャージも可能。iOSでは「Apple PayのSuica」を利用します。
またPASMOの場合、Android向けのモバイルPASMO、iOS向けの「Apple PayのPASMO」の2本立て。いずれのサービスとも、Suica・PASMOへのチャージはスマホアプリ上から行えるため、携帯電話回線を含むネット接続環境さえあれば、どこでも手軽にチャージできる点がメリットです。
しかし、モバイルSuicaなどのスマホ内蔵型の交通系ICカードには、チャージとは別にカード型交通系ICカードにない大きなメリットが存在します。それは、スマホが紛失・盗難に遭ったときの利用停止や再発行が無料で行えることです。
モバイルSuicaの紛失は機種変と同じ
カード型のSuica・PASMOでは、まず利用者名の登録がない無記名式のものは、紛失・盗難で利用停止や再発行自体ができません。また、定期券を含む記名式の場合も、紛失・盗難での利用停止自体はサポートセンターへの電話連絡で行えるものの、再発行手続きは駅の窓口で行う必要があり、再発行手数料も550円かかります。
ところが、スマホ内蔵型のモバイルSuicaの場合、紛失・盗難の利用停止や再発行といった手続きは、事実上スマホの機種変更を行った場合と同じ。モバイルSuicaの紛失・盗難でスマホ自体が手元にない場合、利用停止はサポートセンターへWebサイトや電話で連絡する必要があるものの、再発行はアプリをダウンロードして再設定をすればOKです。
紛失・盗難で利用停止を行ったモバイルSuicaの定期券や残高情報は、サーバー内に保存され、再設定時にその情報を呼び出すことで新しく用意したスマホで復活。さらに、カード型とは異なり、モバイルSuicaの再設定時には手数料は不要のため、紛失・盗難したときに無駄な出費が避けられるのです。
ラジオライフ編集部
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