不正を告発する場合に有効なTor(トーア)とは
職場でパワハラに遭ったりセクハラ被害を目撃しても、なかなか言い出せないものです。そこで重宝されているのが、匿名で告発するツール。新聞社や出版社にビデオテープを送った時代とは違い、今や内部告発するならネットを利用するのが効果的。不正の告発に有効なTor(トーア)の使い方を見ていきます。

YouTubeアプリで告発動画をアップ
「YouTube」は今や、動画を世界中に拡散するなら最も手軽なツールです。日本では「尖閣諸島中国漁船衝突事件」の映像を、元海上保安官の男性が流出させた事件がきっかけで注目されるようになりました。
女性芸能人による夫の告発映像なども話題になったのは記憶に新しところ。いまやYouTubeの影響力は絶大。スマホから専用アプリを使って簡単に告発動画をアップロードできるので、利便性も高いと言えます。
使い方は、まずYouTubeアプリを起動してトップページ上のビデオカメラマークをタップ。アップロードページに移動します。アップする動画を選択し、タイトルや内容を入力して「アップロード」をタップすればOKです。
匿名で告発できるTorネットワーク
しかし、YouTubeは秘匿性が高くないのが難点。実際、漁船衝突事件の際は警察の捜査にGoogle日本法人がアップロード元のIPアドレスを提供したことで、すぐに身元が特定されました。ある程度の覚悟が必要でしょう。
「Onionちゃんねる」はTor(トーア)ネットワークを利用した掲示板。Torとは複数のサーバを経由することで、アクセス元を隠す技術のこと。ここなら匿名で告発が可能です。アングラな情報があふれますが、告発も多く投稿されています。
利用するには、Torブラウザを公式サイトから「Download Tor」をクリックしてダウンロード。ソフトを起動して、Onionちゃんねるにアクセスします。TorをWebブラウザとして利用すれば、世界中の複数の中継サーバをリレー的に経由。しかも中継サーバにログを残さないため、完全匿名でネットサーフィンができるのです。