下り坂のスピード違反取り締まりは無効な可能性

理不尽な交通違反の取り締まりに納得がいかないという人も多いでしょう。じつは、交通違反によっては交渉で無効の余地がある場合もあります。そこで、白バイ隊員がそっと教えるスピード違反の交渉術を紹介しましょう。下り坂のスピード違反は無効な可能性があるのでした。

下り坂でのスピード違反に無効の余地

スピード違反の取り締まりでは、下り坂でのスピード違反の計測は正確性に欠けるとされています。ここに下り坂でのスピード違反を交渉で無効にする余地があります。あまりに下り坂でのスピード違反が理不尽だと思ったら「坂落とし」という言葉を出すとよいかもしれません。

「坂落とし」というのは、下り坂でのスピード違反取り締まりを意味する警察の隠語。逆落としとは、速度の出やすい下り坂でスピード違反の取り締まりを行うことです。1980年代にはネズミ捕りの時に坂落としで、下り坂のスピード違反をジャンジャン捕まえていたエピソードもあるほどです。

元交通機動隊員によれが「私は例えば、東京・芝浦からお台場方面のレインボーブリッジで、長いカーブを登りきった後のスピードを出しやすい直線距離で、下り坂に差し掛かる前に計測して捕まえています」とスピード違反取り締まりについて話していました。

下り坂でのスピード違反は過去に無効例

過去の下り坂でのスピード違反の無効例もあってか、いまは坂落としを使うことはないようです。とはいえ、身に覚えのないスピード違反の取り締まりに遭遇したときは、坂落としのように速度計測が無効になるような不備がないか速度測定器などを写真撮影しておくのは有効かもしれません。

一時停止違反は大抵の場合、交番勤務の警官か、ノルマを達成するべく必死な白バイ隊員がヒマしながら1人で取り締まりをしていることが多いもの。一時停止をした、していないといういい争いになっても、証拠がないので警察は立証できません。

ただ、近くのコンビニなどの防犯カメラで実際に一時停止できていなかったか確認できてしまことも…。徹底して自身のプライドを盾に戦おうとする警察官だと、違反を立証されてしまうこともあります。

下り坂のネズミ捕りスピード違は健在

下り坂でのスピード違反は1980年代に警察が取り締まりでよく使っていた手法とされていますが、実際のところいまもその手法は健在です。YouTubeで検索すると、下り坂のネズミ捕りでスピード違反車を次々に取り締まっている映像が確認できるでしょう。

たしかに、下り坂といえども制限速度が決まっていて、それ超過して走行すればスピード違反であることに変わりはありません。警察のスピード違反取り締まりで「坂落とし」というと解放されることがあったというエピソードは、下り坂のスピード違反だからと違反キップにサインしないでゴネるドライバーを避けたい思惑があったのでしょう。

というわけで、下り坂でのネズミ捕りなどによるスピード違反はいまだに健在ということ。とくに下り坂でも制限速度の標識が立っているような場所はゴネても「標識があったでしょ」で一蹴されるので、スピード違反取り締まりには注意しましょう。