追尾式のスピード違反取り締まりの測定距離は?
スピード違反を取り締まるパトカーや白バイは、違反車のスピードをレーダーなどで測っているわけではありません。実は「違反したクルマのうしろを同じスピードで走る」という、極めて原始的な方法でスピードを記録しているのです。それでは、追尾式のスピード違反取り締まりでは、測定距離などの基準はあるのでしょうか?
スピード違反をストップメーターで記録
街中、そして高速道路には数多くのパトカーが走っていますが、そのなかでもスピード違反を取り締まるものは「交通取締用四輪車」と呼ばれるものに限られます。また、白バイもスピード違反を取り締まるのはご存じの通りで、これらの車両は交通機動隊や高速道路交通警察隊といった交通専門部署に所属しています。
そして、スピード違反車を見つけた際には、その後ろを等間隔で走り続け、そのときの自車のスピードを違反速度として記録する…という方法をとっています。パトカーや白バイが後ろから追いかけ、追い付く形になるため、この方法は「追尾式」と呼ばれているのです。
この際、自車のスピードを記録するために使われるのがストップメーターです。現在使われているストップメーターはデジタル式で、取り締まる警察官が「等間隔で走った」と判断した時点でボタンを押すと、付属するプリンターからその時点のスピードが印字され、スピード違反の記録となります。
スピード違反の測定区間は100~200m
このパトカーや白バイが等間隔で走る距離や時間に決まりはあるのでしょうか。実は、警察側は一瞬でもOKと考えている節があります。というのも、情報公開で入手した「高速道路における追尾式取締り要領」という警察庁の書類に「測定区間の長短はそれほど問題ないが」という記載があるからです。
一方で、それに続けて「測定方法をより高度に担保するという観点から、○○○(黒塗り)の間、等速・等間隔で追尾して測定」ともあります。具体的な距離は非公開ですが、警察庁としても何らかの基準は設けていることは確かです。
さらにこの非公開部分がわかる資料を探したところ、警察官が参考書として利用する「実務に直結した新交通違反措置要領」という書籍にさきほどの書類とほぼ同内容の記載があり、「おおむね100~200メートルの間追尾する必要がある」となっています。そこで、この100~200mというのが警察側が考える基準になるようです。
仮に時速120km/hで走行している場合、100mは3秒ほど、200mは6秒ほどになります。追尾式のスピード取り締まりの速度測定には、3~6秒ほどの時間がかかるということです。とはいえ、スピードの出しすぎは事故の元、制限速度を守って安全運転を心がけましょう。
■「スピード違反」おすすめ記事
白バイ隊員がそっと教えるスピード違反の交渉術
速度違反で15km/h未満で捕まる可能性はほぼゼロ
オービスが作動する速度違反は何キロオーバー?
LHシステムは全国的に配備が進むオービスの主流
オービス検知アプリは新型オービスにもすぐ対応
オービスの種類と特徴はしっかり頭に入れておく
高速ではスピード違反に加えて通行帯違反に注意
覆面パトカー追尾や検問を警察無線から知る方法
覆面パトカーは外観ではなく動き方から判別する
ラジオライフ編集部
最新記事 by ラジオライフ編集部 (全て見る)
- ゲームバーの録画が画面真っ黒になる場合の対策 - 2024年11月23日
- NHK受信料不要のチューナーレステレビに落し穴 - 2024年11月23日
- テレビ「L字テロップ」録画すると消せるのか? - 2024年11月23日
- YouTubeを広告なしの国から視聴する裏ワザとは - 2024年11月22日
- NHK受信料のBSのみ視聴で割安な特別契約とは? - 2024年11月22日
この記事にコメントする
あわせて読みたい記事
自転車取り締まり危険行為に該当する15の違反とは
Yahoo!カーナビ「スピード注意情報プラス」中身
スピード違反取り締まり場所はどこで公開されてる?
可搬式オービスは15km/h未満の速度超過を無視?
オススメ記事
2021年10月、ついに「モザイク破壊」に関する事件で逮捕者が出ました。京都府警サイバー犯罪対策課と右京署は、人工知能(AI)技術を悪用してアダルト動画(AV)のモザイクを除去したように改変し[…続きを読む]
モザイク処理は、特定部分の色の平均情報を元に解像度を下げるという非可逆変換なので「モザイク除去」は理論上は不可能です。しかし、これまで数々の「モザイク除去機」が登場してきました。モザイク除去は[…続きを読む]
圧倒的ユーザー数を誇るLINEは当然、秘密の連絡にも使われます。LINEの会話は探偵が重点調査対象とするものの1つです。そこで、探偵がLINEの会話を盗み見する盗聴&盗撮テクニックを見ていくと[…続きを読む]
盗聴器といえば、自宅や会社など目的の場所に直接仕掛ける電波式盗聴器が主流でした。しかし、スマホ、タブレットPCなどのモバイル機器が普及した現在、それらの端末を利用した「盗聴器アプリ」が急増して[…続きを読む]
おもちゃの缶詰は、森永製菓「チョコボール」の当たりである“銀のエンゼル”を5枚集めるともらえる景品。このおもちゃの缶詰をもらうために、チョコボール銀のエンゼルの当たり確率と見分け方を紹介しまし[…続きを読む]