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オービスの種類と特徴はしっかり頭に入れておく

スピード取り締まりは、無人式の「オービス」と有人式の「ネズミ捕り」に大きく分類できます。オービスとは、路上に設置されたカメラと赤外線ストロボでスピード違反車を自動撮影する固定式のもの。いくつかの種類があります。オービスの種類と特徴はしっかり頭に入れておきましょう。


オービスの種類と特徴はしっかり頭に入れておく


オービスの種類でレーダー式の特徴とは

オービスの種類は、10.525GHzのレーダー波を使って車速を測定する「レーダー式」と、近年主流のレーダー波を使わず道路に埋め込まれたループコイルによって測定する「ループコイル式」に分けられます。

レーダー式のオービスは「レーダー式オービス」と「Hシステム」が主流です。レーダー式オービスは、路上のレーダー部からレーダー波を常時発射。レーダ
ー部奥の路肩や中央分離帯などに設置されたカメラで撮影します。

Hシステムは、正方形の白い“はんぺんアンテナ”が特徴。レーダー波はレーダー式オービスと異なり、断続的に発射されています。アンテナの左右に設置された赤外線ストロボとCCDカメラで撮影する仕組みです。


オービスの種類でループコイル式の特徴

ループコイル式のオービスは「ループコイル式オービス」と「LHシステム」が主流。ループコイル式オービスは、道路に埋め込まれたループコイルで計測して路肩や中央分離帯にある記録部のCCDカメラなどで撮影します。

LHシステムもやはり、道路に埋設されたループコイルで車速を測定。CCDカメラと赤外線ストロボは、F型やアーチ型の支柱に設置されています。支柱に赤色灯付きのボックスがあることも特徴です。

これらに加えて、埼玉と岐阜の一般道に設置された新型が「移動式オービスiM」。新型オービスはコンパクトで、標識のように生活道路などに設置できるのが特徴です。フラッシュライトとレーダー、カメラが一体になっています。


オービスの種類に新たに移動式が登場

スピード違反を取り締まるオービスはレーダー式やループコイル式など、大がかりな工事を必要とする固定式のものしかありませんでした。しかし、固定式オービスは撤去台数が新設台数を上回る状況が続いており、それに代わり各都道府県が導入を進めているのが、移動式オービスと呼ばれるタイプです。

国内に設置された移動式オービスの種類は、これまでのところ東京航空計器製とセンシス・ガッツォ製に大きく分けられ、各地で稼働するモデルはいずれかの製品となります。ただし、新潟県警の入札情報から2022年度には移動式オービスの種類に日本無線製が加わることがわかっています。

各都道府県警の移動式オービスの種類と導入台数としては、東京航空計器製が多く、可搬式のLSM-300・LSM-310と、両モデルをベースに半固定式となったLSM-300-hk、LSM-310-hkの4種類が稼働中です。これら4モデルは、スピード測定に電波ではなくレーザーを利用する点が特徴となっています。

移動式オービスは何種類が稼働しているのか?


移動式オービスの種類には半固定式

LSM-300は、移動式オービス導入初期に採用されたモデルで、測定用のレーザー発光・受光部と撮影用のカメラ・ストロボ、記録装置が一体構造。このLSM-300を、数百キロあるコンクリート基台に設置したものが半固定式のLSM-300-hkですが、導入台数は少なく現在のところ埼玉県と岐阜県で目撃されています。

LSM-310は、LSM-300を改良した最新モデルで、撮影用のストロボとその他設備を分割して持ち運ぶことが可能なほか、撮影写真をモノクロからカラーに変更。このため、LSM-300を含む従来型オービスのストロボが赤色で発光するのに対し、LSM-310では白色光となっています。

LSM-310-hkは、LSM-310をベースに半固定式用に改造した移動式オービスの種類で、スピード測定部分や撮影用のカメラ・ストロボはLSM-310と同じではあるものの、記録装置は搭載されていません。その代わり、撮影した写真は光回線を通じて中央装置へリアルタイムで送信される仕組みです。


移動式オービスの種類でセンシス製は2モデル

一方、センシス・ガッツォ製の移動式オービスの種類は「SWSS」「MSSS」の2モデルが稼働中。SWSSは固定式でMSSSは可搬式ですが、スピード測定部分については両者とも同じユニットを利用しており、24GHz帯レーダーで測定を行う仕組みです。

SWSSは、スピード測定部分と撮影用のカメラ・ストロボ、記録装置が一体型になっており、2016年に新型オービスの実証実験の際に埼玉県・岐阜県に各1台設置されました。しかし、その後、導入台数は増えず現在も2台のみ稼働しています。

可搬式のMSSSは、SWSSと違ってストロボとその他装置が独立しており、両ユニットを別々に三脚に取り付け、互いをケーブルで接続し取り締まりを行います。MSSSの導入台数は、東京航空計器製のLSM-300・LSM-310と比べて少ないものの、千葉県警のようにMSSSを積極的に採用する県警も出てきており要注目です。

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