LHシステムは全国的に配備が進むオービスの主流
ループコイル式にレーダー式、そしてHシステムというオービスの歴史の中で、もっとも新しい自動速度取り締まり機が「LHシステム」です。LHシステムは旧型レーダー探知機では発見できないループコイル式。全国的に配備が進むLHシステムのオービスについて詳しく見ていきましょう。
LHシステムのオービスが新設される
老朽化したレーダー式オービスやHシステムからの置換や、新設される際に設置されるのが東京航空計器が提供するオービス「LHシステム」です。
LHシステムという名前の由来は“ループコイル(Loop Coil)式”の“Hシステム”。そのため、LHシステムはループコイル式オービスと同様に地中に埋設された磁気センサーで車速を測ります。
LHシステムのオービスの仕組みは、3.45mの等間隔で道路に埋設されたループコイルを用いて車速を計測。その先に撮影ポイントとしてペイントされている白線で、LHシステムの撮影ユニットが車両を撮影します。
LHシステムとNシステムを見分ける
LHシステムの違反車両の撮影はHシステムと同じように、路上に張り出した支柱に設置された赤外線ストロボとCCDカメラの撮影ユニットで行う仕組みです。
LHシステムの特徴は2つ。LHシステムの1つ目の特徴は、赤色灯付きのボックスがあること。LHシステム2つ目の特徴は、赤外線ストロボとCCDカメラの撮影ユニットの数が、車線数を超えないことです。
LHシステムなどのオービスとよく間違えらるのが、通過車両のナンバープレートを撮影している警察の監視カメラ「Nシステム」。LHシステムとNシステムは、この2点から見分けるとよいでしょう。
LHシステムのオービスが1本に1組
2018年3月、藤枝PAランプを過ぎてすぐの140.6KP付近にLHシステムのオービスが新設されました。奇しくも下り線側にLHシステムのオービスが設置されている場所で、下り線のように電光表示板を載せたアーチ型支柱への併設ではありません。
下り線側とほぼ同じ場所に設置された上り線側のLHシステムは、1本の支柱にカメラとストロボが1組だけ設置。第3通行帯(追い越し車線)を狙って設置されたLHシステムのオービスです。このように、LHシステムのオービスにはさまざまな設置パターンがあります。
LHシステムのループコイルは、記録部の手前のアスファルト内に埋設。溝を切って埋め込まれているため、事前情報なしにLHシステムのループコイルを目視のみで把握することはできません。LHシステムのオービスの存在を認識できるのは、路上に設置された赤外線ストロボとCCDカメラです。
LHシステムのオービス設置パターン
LHシステムのオービスが設置される支柱には、F型やアーチ型などがあります。ただし、いずれのLHシステムのオービスも外観上は赤外線ストロボとCCDカメラが並んでいるだけ。このため、NシステムやTシステムなどの路上の監視カメラとLHシステムはよく混同されます。
紛らわしい路上カメラとLHシステムを見分けるポイントは、やはり赤色灯付きの制御ボックスがあることです。ただし、問題はLHシステムには設置パターンが複数あること。制御ボックスや赤色灯が見つけにくいLHシステムがあるのです。
例えば、既存の道路情報表示機の支柱にLHシステムが設置されているケース。LHシステムの赤色灯が付いた制御ボックスが電光掲示板の裏に隠れる形で設置されています。また、赤色灯が制御ボックスとは別の支柱の上に設置されているLHシステムもあるのです。
■「オービス」おすすめ記事
オービスの種類と特徴はしっかり頭に入れておく
オービスが作動する速度違反は何キロオーバー?
移動式オービスiMはレーダーで車速を計測する
新型オービスの登場で変わる速度取り締まり対策
オービス検知アプリは新型オービスにもすぐ対応
■「レーダー探知機」おすすめ記事
オービスはGPSレーダー探知機じゃないと無理
レーダー探知機のおすすめを比較テストで選ぶ
レーザー速度取締り対応のレーダー探知機を発見
Nシステムは通行車両のナンバープレートを撮影
ラジオライフ編集部
最新記事 by ラジオライフ編集部 (全て見る)
- パトカーに取り付けられる赤色灯はいくらする? - 2024年3月19日
- NHK受信料の割増金支払いを命じる判決の裏事情 - 2024年3月19日
- 「TVer ID」を登録すると何が便利になるのか? - 2024年3月18日
- 「Nヒット」がスピード検挙につながった誘拐事件 - 2024年3月18日
- 無料Wi-Fiで危険な「なりすまし」回避する方法 - 2024年3月18日
この記事にコメントする
あわせて読みたい記事
LHシステムの見分け方は赤色灯付き制御ボックス
ループコイル式オービスでの無罪判決は1件のみ
レーザー式オービスのバリエーションが増加中
固定式オービスをシガーソケットに差すだけで警告
オススメ記事
2021年10月、ついに「モザイク破壊」に関する事件で逮捕者が出ました。京都府警サイバー犯罪対策課と右京署は、人工知能(AI)技術を悪用してアダルト動画(AV)のモザイクを除去したように改変し[…続きを読む]
圧倒的ユーザー数を誇るLINEは当然、秘密の連絡にも使われます。LINEの会話は探偵が重点調査対象とするものの1つです。そこで、探偵がLINEの会話を盗み見する盗聴&盗撮テクニックを見ていくと[…続きを読む]
盗聴器といえば、自宅や会社など目的の場所に直接仕掛ける電波式盗聴器が主流でした。しかし、スマホ、タブレットPCなどのモバイル機器が普及した現在、それらの端末を利用した「盗聴器アプリ」が急増して[…続きを読む]
おもちゃの缶詰は、森永製菓「チョコボール」の当たりである“銀のエンゼル”を5枚集めるともらえる景品。このおもちゃの缶詰をもらうために、チョコボール銀のエンゼルの当たり確率と見分け方を紹介しまし[…続きを読む]
窃盗事件の大半を占めているのが「空き巣」。しかも、空き巣被害の半分以上は住宅が狙われたものです。アナタの家も知らぬ間に泥棒たちに目を付けられている空き巣被害の予備軍かもしれません。空き巣被害に[…続きを読む]