バス無線だけをターゲットにして聞く受信テク
観光地に行ったら観光バスの専用波の無線に受信機の周波数を合わせましょう。バス無線であちらこちらから、交通情報が聞こえてくるはずです。とはいえ、観光バスの専用波はバス会社の声がひっきりなしに聞こえます。そこで活用したいのが、ターゲットにしたバス無線の交信だけを聞く受信テクニックです。

バス無線にはトーンスケルチ機能
国内のすべての観光バスに対して、たった1波しか割当てられていない、149.31MHzの観光バス専用波の無線。このバス無線の周波数を使っている観光バスが、全国から観光地に集まってくるのだから、混信しないわけがありません。
実際に観光バスの専用波のバス無線を受信してみると案の定、受信機からは複数のバス会社の無線が、ひっきりなしに聞こえてきます。ところが、運転手たちはバス無線の混信に困っているようではなさそうです…。
じつは、運転手たちはバス無線の混信を受けることなく、会社のバス同士で連絡を取り合っています。それを可能にしているのが、バス無線のトーンスケルチ機能。無線機に設定されているトーン周波数が一致した時だけバス無線の音声を出します。
バス無線の受信中にトーンスキャン
つまり、同じバス会社の無線機から発射された電波だけを検知して、音声を出す仕組みです。観光バスの無線機はトーンスケルチ機能が効いているので、149.31MHzを受信しても、そこに含まれているトーン周波数が一致しないと、スピーカーからは音声が出ない仕組みになっているのです。
このバス無線と同じトーンスケルチ機能が、受信機にも搭載されています。交信を聞きたいバス無線のトーン周波数を受信機に設定することで、他社の交信をシャットアウト。ターゲットのバス無線の交信だけが聞こえてくるようになるのです。
具体的には、ターゲットにしたバス無線の電波を受信中に、トーンスキャンをかけるとトーン周波数が判明します。判明したトーン周波数を基にバス無線にトーンスケルチを動作させれば、トーン周波数が一致した交信だけが聞こえてくるというわけ。トーンスケルチ機能はバス無線に限らず、レジャー無線全般で活用できるテクニックです。(文/さとうひとし)
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ラジオライフ編集部

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