1万円札はカラーコピー機でコピーできるのか?
1万円札の肖像が福沢諭吉になったのは1984年。そして、紙幣のデザインが2024年に変更されることが発表され、渋沢栄一の肖像に変わることが決まっています。紙幣をデザイン変更をする理由の一つが偽造対策。紙幣にはさまざまな偽造防止技術が盛り込まれます。紙幣をカラーコピーしようとするとどうなるのでしょう。

コピーで再現できない紙幣のすき入れ
日本で使われている紙幣の正式名称は「日本銀行券」。中央銀行である日本銀行が、景気動向に従って枚数を決めて発行します。といっても、日本銀行が印刷機を持っているわけではなく、実際に印刷しているのは国立印刷局の工場です。
紙幣に使われる紙は、ミツマタなどを原料とした和紙を採用。そして、明るいところで透かすと現れる「すき入れ」も入れられ、カラーコピーでは再現できないようになっています。新紙幣では今では使われることが少ない凹版を用いるほか、偽造対策にホログラムも印刷される予定です。
精巧に印刷されている日本の紙幣をそっくり偽造することはまず不可能といわれています。しかし、最新のカラーコピー機やプリンターを使えば、ある程度紙幣に似たようなものは作れてしまいそうです。
コピー機に紙幣を印刷できない仕組み
もしカラーコピー機やプリンターで紙幣をコピーしようとするとどうなるでしょう。実は、国内で販売されているコピー機等には、紙幣を印刷できないような仕組みが内蔵されていて、コピー自体が不可能。プリンターも同様です。
このような偽造紙幣防止の仕組みは、一部の画像編集ソフトにも搭載されています。例えば、Adobe Photoshopの場合、仮に紙幣の画像データが入手できたとしても、そのファイルを開くことができません。
そんな紙幣を本当に偽造してしまうと重い罪が待っています。使用目的で偽造紙幣を作った場合は刑法の通貨偽造罪となり、無期または2年以上の懲役です。刑法で他の罪を見ていくと、傷害致死罪が3年以上の有期懲役で、紙幣の偽造は傷害致死罪と同じ、もしくはそれ以上の重罪といえます。
作るだけで使わなくても「通貨及証券模造取締法」という法律違反になり、1か月以上3年未満の懲役です。また、受け取った紙幣が偽造だと知りながら使った場合も刑法に罰則があり、使った金額の3倍以下の罰金が科せられます。万が一、偽造紙幣を発見したときは、使わずに警察に届け出るようにしましょう。
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ラジオライフ編集部

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