大空港と地方空港で異なるエアーバンド受信テク
エアーバンド受信が盛り上がるのは、離着陸する航空機を見ながら、目と耳でヒコーキを感じる時でしょう。大空港のエアーバンドではたくさんの周波数が使われているので、あれもこれも聞いてみたくなる気持ちも分かります。ここで受信機のスキャンを活用する人も多いでしょう。大空港と地方空港のエアーバンドの違いを見ていきます。

大空港のエアーバンド受信は1波固定
大空港のエアーバンド受信で、スキャン中に肝心な交信を聞き逃してしまったり、受信機の操作に気を取られて、受信を楽しめないことにもなりかねません。大空港では、TWR(タワー)の1波固定でワッチとヒコーキの動きを存分に楽しむのがセオリーです。
一方、トラフィックの少ない中小規模の地方空港では、TWRやRDO(レディオ)の交信は極端に少なくなります。しかし、定期便以外のフライトもあるので受信は必須です。
この時、チェックするのが航空会社のカンパニーラジオ。これはパイロットと航空会社のスタッフの連絡波で、航空路管制からTWRやRDOにハンドオフされるずっと前から、到着予定時刻や空港周辺の気象情報などを連絡しています。そのため、いち早く航空機の動きを知ることができるのです。
最近ではIP無線を使っているため受信できない場合も多いのですが、地上のスタッフや空港を管理するCABなどが使う業務無線(空港内連絡波)も貴重な情報源の1つとなります。
到着する航空機のエアーバンド受信
到着する航空機のエアーバンドを追っかけ受信するのもアリです。特別な塗装を施したヒコーキや、VIP機を撮りたいという時は、この方法がベストでしょう。
エアーバンドは、飛んでいる空域によって管制機関や管制席が移っていくため、使用する周波数がめまぐるしく変わります。到着機は基本的にACC(航空路管制)→APP/RDR(進入管制)→TWR→GNDといった順番でシフト。この順番で周波数を変えていきます。
パイロットと同じような気分を味わいつつ、到着を待つという楽しみ方です。空港やその周辺であればハンディ機+付属アンテナでも、100km以上先を飛行する航空機の電波をキャッチできるので、長い時間受信することが可能です。
周波数の変更は、管制官からの指示とパイロットの復唱を聞き逃さなければ、難しいことではありません。「Flightradar24」で実機の位置を確認しつつ受信。交信と共に、滑走路の先に航空機が見えて来た時の盛り上がりは、空港受信ならではの面白さです。(写真/星智徳)
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ラジオライフ編集部

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