LINEのPINコード導入のきっかけとなった事件
2016年2月、LINEはPINコード設定を廃止しました。そもそもLINEのPINコード導入は何者かにLINEアカウントが乗っ取られ、電子マネーを購入させて友人などから代金をダマし取るという事件が多発したため。このLINEアカウント乗っ取り事件をきっかけに、LINE側はPINコード設定が必須化されたのです。

LINEのPINコード設定は任意だった
LINEは通常、スマホなどの携帯電話番号で登録して本人を認識してログインします。しかし、パソコンなど外部からもログインできるようにメールアドレスとパスワードを設定することも可能です。以前はLINEのPINコード設定は任意でした。
LINEのPINコード導入のきっかけとなったこの事件では、mixiなど他のサービスで流出したメールアドレスとパスワードが中国や台湾の犯罪者集団に渡ってしまい、LINEの不正ログインに利用されました。乗っ取られた人のほとんどが、ほかのサイトでも同じIDやメールアドレス、パスワードを利用していたことがわかっています。
いったんアカウントの乗っ取りに成功すれば、あとは確率論。元のオーナーにバレる前に、犯罪者たちは少しでも多くのユーザーに「コンビニでiTunesカードを買ってください」という文章を送信して、実際に買ってくれるカモを探し出すのです。
LINEでPINコード設定が必須化された
LINEのPINコード導入のきっかけとなった事件、メッセージをやりとりする速度から推測すると、スマホではなく専用の定型文を登録したパソコンソフトを使っていたと推定できます。SNSのアカウントは、乗っ取られると他人にも迷惑をかけてしまうもの。各サービスごと、専用のパスワードとメールアドレスを使うことが必要です。
LINEの乗っ取りでは、乗っ取られたアカウントから友人へ「プリペイドカードを買うのを手伝ってほしい」などとメッセージを送信し、金銭をだまし取ろうとします。送信するのは本人ではない端末から。本人の気づかない場所でメッセージが送信されるわけです。
対策としてLINE側はPINコード設定を必須化。ID・パスワードに加えて「4ケタの暗証番号」を入力しないと、他の端末からログインできないようにしたのです。
LINEのPINコードの代わりに導入された機能
LINEのPINコードは2016年にすでに廃止済みです。自分で設定したLINEのPINコードを忘れてしまったりというトラブルが多かったことが理由ともいわれています。
LINEのPINコードの代わりに導入されたのが「アカウント引き継ぎ」という機能。機種変更などでアカウントを引き継ぐために、専用の機能が用意されました。具体的には「メールアドレス」「パスワード」「電話番号」を登録したうえで、引き継ぎを許可するという流れです。
これでLINEのPINコードによるアカウント乗っ取りの危険性は大幅に減少。自分でアカウント引き継ぎをオンにしない限り、アカウントが乗っ取られなくなったわけです。こうして、LINEのPINコードは廃止されて現在に至ります。
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ラジオライフ編集部

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