マキタ互換バッテリーの内部をチェックした結果
電動工具といえば「マキタ」。コンパクトモデルの10.8V/1.3Ahの互換バッテリーが安価で販売されています。そこで、マキタの互換バッテリーの内部構造を純正品と比較してみました。3千円ほどの価格差はどこに現れているのでしょう。その結果、互換バッテリーの工作精度はイマイチで、純正品の方が安心ということが分かりました。
マキタの互換バッテリーは板金が細い
マキタの純正品「リチウムイオンバッテリーBL1013」の実勢価格は4,500円。バッテリーの接続は、すべて板金&スポット溶接で組み立てられています。
電力のかかる部分にハンダ付けがあると、ショートをした場合に加熱されてハンダが溶け、その溶けたハンダが別の所をショートさせ状況が悪化…なんてこともあるからです。
隣接する円筒型セルの間には、難燃性プラスチックの仕切板が付いています。作業中の振動でセルの被覆が摩耗したとしても、絶縁状態を保持できる仕組みです。過負荷検知のための温度センサーはシリコンボンドで固定され、センサーに熱がしっかり伝わります。
一方、マキタの互換バッテリー「POWERGIANT」の実勢価格は2,280円です。バッテリー接続はスポット溶接で組み立てられていますが、純正品と比較すると板金の幅が細くなっています。一般的には導線の断面積が小さいと抵抗が高くなり、発熱してエネルギーロスとなってしまうので、これはマイナスポイントです。
マキタの互換バッテリーにハンダ付け
マキタの互換バッテリー「POWERGIANT」は、セル間の緩衝材には「厚紙」を使用。モバイルバッテリーの多くがこの構造ですが、振動の絶えない作業機器ではあまりよいとはいえません。温度センサーは、セルの隙間に挿さっているだけでした。
マキタの互換バッテリー「XINNUO」の実勢価格は2個セットで2,990円です。バッテリー接続はプラス極はスポット溶接ですが、マイナス側が電線+ハンダ付け接続になっています。
緩衝材は「厚紙」で、温度センサーはセルの隙間に挿さっているだけ。安く作られています。工作精度は、POWERGIANTよりはマシかなといった程度です。
ガワがネジ留め、配線もハンダ付けであるため分解しやすいので、バッテリーが劣化した時、モバイルバッテリーなどからセルを移植して修理再生する場合はやりやすいかもしれません。
■「バッテリー」おすすめ記事
モバイルバッテリーおすすめはイオンポリマー
モバイルバッテリーで車のエンジンを始動できる
アルコールチェッカー内蔵のスマホバッテリー
iPhone4Sのバッテリー交換を自力でやる方法
バッテリー寿命で100均の単三電池を選ぶ!
暗視カメラにもなるモバイルバッテリー型カメラ
ラジオライフ編集部
最新記事 by ラジオライフ編集部 (全て見る)
- テレビ朝日は当初は教育専門局として開局した? - 2024年11月25日
- Kindle本を安全にダウンロードして保存する方法 - 2024年11月24日
- NHK受信料は自宅と車それぞれ契約が必要だった - 2024年11月24日
- B-CASカードを抜くとテレビが映らなくなる理由 - 2024年11月24日
- ゲームバーの録画が画面真っ黒になる場合の対策 - 2024年11月23日
この記事にコメントする
あわせて読みたい記事
ゲームボーイアドバンスSPをバッテリー交換する
価格差1万円以上!マキタ互換バッテリーの性能
マキタのバッテリーをダイソンの掃除機で使う
マキタバッテリー×2個を使ったポータブル電源
オススメ記事
2021年10月、ついに「モザイク破壊」に関する事件で逮捕者が出ました。京都府警サイバー犯罪対策課と右京署は、人工知能(AI)技術を悪用してアダルト動画(AV)のモザイクを除去したように改変し[…続きを読む]
モザイク処理は、特定部分の色の平均情報を元に解像度を下げるという非可逆変換なので「モザイク除去」は理論上は不可能です。しかし、これまで数々の「モザイク除去機」が登場してきました。モザイク除去は[…続きを読む]
圧倒的ユーザー数を誇るLINEは当然、秘密の連絡にも使われます。LINEの会話は探偵が重点調査対象とするものの1つです。そこで、探偵がLINEの会話を盗み見する盗聴&盗撮テクニックを見ていくと[…続きを読む]
盗聴器といえば、自宅や会社など目的の場所に直接仕掛ける電波式盗聴器が主流でした。しかし、スマホ、タブレットPCなどのモバイル機器が普及した現在、それらの端末を利用した「盗聴器アプリ」が急増して[…続きを読む]
おもちゃの缶詰は、森永製菓「チョコボール」の当たりである“銀のエンゼル”を5枚集めるともらえる景品。このおもちゃの缶詰をもらうために、チョコボール銀のエンゼルの当たり確率と見分け方を紹介しまし[…続きを読む]