暗視スコープに歴史アリ…3つの世代の特徴とは
暗視スコープには暗視技術や原理によって、大きく3つの世代に分かれます。暗視スコープのいずれの世代も軍事技術に端を発しているものです。第1世代から第3世代まで、それぞれの暗視スコープの特徴を見ていきましょう。暗視スコープは映像の色で世代を見分けることができるのです。

暗視スコープ第1世代はドイツから
第1世代の暗視スコープは第2次世界大戦末期の1944年にドイツ軍から始まりました。赤外線を投射し、赤外線を見るで暗視スコープです。
第1世代の赤外線の反射で暗闇を見る暗視スコープ映像はモノクロ。自ら赤外線を発しているので、敵に赤外線暗視装置があれば、暗視スコープの所在を知られてしまうという致命的な欠点がありました。今となっては単純なシステムであるため防犯カメラやビデオの夜間撮影機能など、現在でも広く使われています。
1960年代から登場するのが第2世代の暗視スコープで、その特徴は自ら光を発することなく、星明かりのようなわずかな光を電気的に増幅して暗視するもの。そのため、第2世代の暗視スコープは「スターライトスコープ」と呼ばれています。
暗視スコープで光を増幅する第2世代
周辺のわずかな光を増幅して明るさを増し、暗視するのが第2世代の暗視スコープの特徴。そのため、光が全くない場所では第2世代の暗視スコープは機能しません。
暗視スコープの接眼レンズをのぞくと緑の画像が見られるのが特徴。10年前までは高価な暗視スコープでしたが、最近は価格も下がってきて入手しやすくなっています。
第3世代の暗視スコープは第2世代の技術を進化させたものです。第3世代の暗視スコープは現用の兵器であるため、正規輸出ができないなど入手は困難。ミリタリーショップで売られているも暗視スコープは、30万円以上と高価です。
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ラジオライフ編集部

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