ワンタッチで赤外線撮影できる市販デジカメとは
軍事利用から古文書研究まで、あらゆるジャンルで利用されるのが「赤外線カメラ」による撮影です。最近では、ドラレコなどでも活躍しています。そんな実用性の高い赤外線カメラですが、市販のデジカメは赤外線撮影が制限されているのが一般的。しかし、かつては赤外線ライト内蔵のデジカメが発売されていたのです。
ツマミをスライドすると赤外線撮影
2010年に発売されたYASHICAブランドのコンパクトデジタルカメラ「F537IR」は、赤外線ライトを搭載したユニークな製品です。発売当時の価格は7,980円でした。
本体上部には「IR」と書かれたツマミがあり、これをスライドするとレンズ前に設置された赤外線カットフィルターが内部に収納され、赤外線撮影が行える状態になる仕組み。ちなみに、本機は廃番になっており、ネット市場ではプレミアが付いています。
レンズの周りに装備されている赤外線LEDは6灯。肉眼では光っているように見えませんが、赤外線カメラで撮影してみると、LEDが紫色に光っていることが分かります。
赤外線撮影は夜間でもストロボ不要
このデジカメはワンタッチで赤外線撮影ができるため、夜間でもストロボ不要。ペットなどに気づかれずに撮影できます。ただし、暗所で写る範囲は赤外線LEDの照射範囲のみです。
モノクロ撮影をした場合は色が濃いものは黒に近づきますが、赤外線撮影では赤外線の反射率で色味が異なるのが特徴。モノクロでは黒になる消防車や葉っぱも白く写ります。
F537IRの望遠はデジタルズーム5倍で、最高解像度は4032×3024p(画像)、720p/30fps(動画)です。保存形式はJPEG(画像)、AVI(動画)となっています。記録メディアはSDカード(最大16GB)。サイズ/重さは94W×61H×18.2Dmm/80gです。
■「赤外線カメラ」おすすめ記事
赤外線フィルターを使った透視撮影にトライした
透視撮影が赤外線フィルターで可能になる理由
カーフィルムは透視できるか実際に試してみた
赤外線カメラで透視や暗視ができるメカニズムとは
赤外線カメラに改造されたLUMIXを使ってみた
■「暗視カメラ」おすすめ記事
FLIRは熱エネルギーを感知する暗視スコープ
暗視スコープ新世代はなんとカラー撮影ができる
暗視スコープに歴史アリ…3つの世代の特徴とは
スマホが暗視カメラになる「Seek Thermal」
隠しカメラになるUSBメモリは暗視撮影も可能
ラジオライフ編集部
最新記事 by ラジオライフ編集部 (全て見る)
- NHK受信料が3倍徴収される割増金の対象期間は? - 2024年11月25日
- テレビ朝日は当初は教育専門局として開局した? - 2024年11月25日
- Kindle本を安全にダウンロードして保存する方法 - 2024年11月24日
- NHK受信料は自宅と車それぞれ契約が必要だった - 2024年11月24日
- B-CASカードを抜くとテレビが映らなくなる理由 - 2024年11月24日
この記事にコメントする
あわせて読みたい記事
赤外線ビデオカメラでプロっぽく夜間撮影
iPhoneを赤外線カメラに改造してみた結果は?
スマホが赤外線カメラに自作できる挿すだけツール
高台で滑走路を一望「新田原基地」撮影ポイント
オススメ記事
2021年10月、ついに「モザイク破壊」に関する事件で逮捕者が出ました。京都府警サイバー犯罪対策課と右京署は、人工知能(AI)技術を悪用してアダルト動画(AV)のモザイクを除去したように改変し[…続きを読む]
モザイク処理は、特定部分の色の平均情報を元に解像度を下げるという非可逆変換なので「モザイク除去」は理論上は不可能です。しかし、これまで数々の「モザイク除去機」が登場してきました。モザイク除去は[…続きを読む]
圧倒的ユーザー数を誇るLINEは当然、秘密の連絡にも使われます。LINEの会話は探偵が重点調査対象とするものの1つです。そこで、探偵がLINEの会話を盗み見する盗聴&盗撮テクニックを見ていくと[…続きを読む]
盗聴器といえば、自宅や会社など目的の場所に直接仕掛ける電波式盗聴器が主流でした。しかし、スマホ、タブレットPCなどのモバイル機器が普及した現在、それらの端末を利用した「盗聴器アプリ」が急増して[…続きを読む]
おもちゃの缶詰は、森永製菓「チョコボール」の当たりである“銀のエンゼル”を5枚集めるともらえる景品。このおもちゃの缶詰をもらうために、チョコボール銀のエンゼルの当たり確率と見分け方を紹介しまし[…続きを読む]