白バイが月末に躍起になって動いていたら要注意

ドライバーが最も恐れる白バイ。中でもツワモノ揃いの交通機動隊の白バイ隊員のエピソードを紹介しましょう。じつは白バイ隊員には違反キップの目標件数があるのだとか。このため、月末に躍起になって動いている白バイには目標件数に足りていない証拠。白バイが月末に躍起になって動いていたら要注意です。

白バイ隊員にはキップの目標がある

交通機動隊の白バイは基本1台で行動しています。2台1組という白バイは新人の教育中です。交通機動隊には毎年3月と9月に新人が来るので、そこから半年は白バイ隊員は先輩と一緒に行動して、教育していくわけです。

半年経って白バイ隊員が1人立ちした頃にまた新人が配属されるので、交通機動隊としては常に2台1組で行動しているグループがあることになります。それが目についているかもしれませんが、実際には白バイは単独行動しています。

交通機動隊の白バイ隊員には違反キップの“目標件数”というのがあります。新人は100件など、若い白バイ隊員ほど多いのだとか。ただし、新人の白バイ隊員は2台1組で効果的な捕まえ方を教わりながら行動するんで、件数は上がっていくものです。

問題は教育係の白バイ隊員。新人の白バイ隊員の相手をしている時間は自分の件数は上がらないので、1人になった時、必死になって件数を稼いでいます。

白バイ隊員それぞれに独自の狩り場

月末になって余裕で流しているのは件数を達成している白バイ隊員。逆に原付ばかりを捕まえている白バイは、目標件数に足りていない隊員でしょう。このため、月末に躍起になって動いている白バイには注意です。

よく白バイが隠れているところがありますが、白バイ隊員はそれぞれ独自の“狩り場”を持っているもの。主がいる時は他の白バイ隊員は使えません。

ベテランの白バイ隊員ほどいい狩り場を持っているので、ベテランが休みや非番の時はこっそりと借りることもあります。同じことを考えている白バイ隊員は必ずいて、気心知れた相手だと、お互い目標件数が足りないのも分かっているんで、2台で話し合って交互に捕まえたりするのです。

白バイ隊員が違反を取り締まりやすい交差点とは

白バイの新型は先輩に割り当て

交通機動隊の白バイの新型は基本的に、先輩に割り当てられます。交通機動隊は上下関係が厳しいので、新型の白バイはまず先輩からです。でも例外の白バイはあります。

いくら新型の白バイでもヤマハ車やスズキ車だと、正直、引きは強くなかったりするのです。新型の白バイなので興味はありますが、ちょっと乗ればもういいかなって。圧倒的に白バイはホンダ車が人気なんです。ホンダの新型の白バイならそれこそ2台目以降は取り合いです。

白バイ隊員は警察の中で最も厳しい専科をパスした人たち。特に交機隊は新人の頃は先輩の白バイ磨きやお茶出しをしながら、日頃のキツイ訓練を乗り越えてきているので、「次はオレだ」というプライドも高いわけです。

白バイ主力車種はホンダのCB1300P

白バイは交通機動隊の中でも、白バイ隊員だけが乗ることができるもの。日々の練習で磨いた高度なテクニックで違反車を追いかけます。まさに白バイは交通取り締まりの主役といえます。

現在、白バイの主力車種となっているのは、ホンダの「CB1300P」です。2009年に白バイとして導入開始されました。直列4気筒エンジンを搭載したホンダの白バイは、1986年のCBX750P以来になります。

ごく一部に配備されたGL1500Pを除けば、ホンダ初の1,000ccを超える全国配備の白バイです。この白バイはベース車がツアラーなので、VFR800Pよりもホイールベースが長く、車重も増加。マイルドな乗り心地の白バイになっています。

白バイの新旧モデルで違う取り締まりの走行性能

白バイ隊員の支持が厚いのがホンダ

ホンダの「VFR800P」は先代のVFR750Pに代わり、2001年の導入から2008年まで調達された現役最古参の白バイです。片持ちスイングアーム「プロアーム」の採用と、V型4気筒エンジンの組み合わせはレーサーライクの白バイといいます。

軽量でコンパクトな車体は取り回しにも優れている白バイと評判。白バイならではといえる、交差点でUターンしてからの追尾も得意です。この白バイが対向車線にいたとしても安心はできません。

ヤマハの「FJR1300P」は2014年の採用で、1993年のFZ750Pから数えて22年ぶりのヤマハの白バイです。この白バイの少数が警視庁と福岡県警に配備されています。市販車で289kgの車重は、白バイ装備でさらに増加。この条件で白バイ隊員からの支持が厚い、ホンダ白バイの牙城を崩せるかがポイントでしょう。

白バイは車種によって交通取り締まり性能が違う