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捜査一課ほか警察の刑事部は何課まで?仕事の違いは?

警視庁や道府県警察本部にある刑事部とは、その名の通り刑事事件を扱う部署。警察の刑事部では中でも、殺人や強盗・強姦といった強行犯を扱う捜査一課がよく知られています。警察の刑事部には捜査一課のほかに、捜査二課と捜査三課、そして捜査四課があります。警察の刑事部では捜査二課は「知能犯」、捜査三課は「盗犯」、捜査四課は暴力団等の取り締りが担当。同じ刑事部でも捜査一課とは対象が大きく違います。


捜査一課のほかに警察の刑事には何課あるのか?

捜査一課の刑事の管理体制と仕事

まずは捜査一課の刑事の管理体制と仕事を見ていきましょう。警察の刑事部では捜査一課はさらに各「係」に分けられていて、捜査自体は各係の捜査員が班を組んで行います。警察の刑事部捜査一課で班をまとめるのが「係長」で、すべての係を統括するのが「捜査一課長」です。

ただし、警察の刑事部では捜査一課の係長と課長の間には、課長の補佐的な役割を担う「理事官」とその下に位置する「管理官」という役職があります。

警察で刑事部捜査一課の管理官は事件発生時に現場に向かい、捜査本部が設置されたときは陣頭指揮を行うという実質的な統括業務を行うのです。なお、警察の刑事部捜査一課で理事官が置かれているのは警視庁のみで、ほかの警察本部では管理官がナンバー2となります。

捜査一課の仕事と警察ドラマの違い

警察ドラマに登場する刑事たちとは違い、実際の刑事部捜査一課の刑事たちが日常的に追われている仕事は、意外なことに地味な内容がほとんどです。警察で刑事部捜査一課の刑事は緊急の事案などを抱えていなければ、朝7時半から8時半の出勤と同時に、捜査状況を確認する捜査会議が行われます。

その後、刑事部捜査一課の刑事は聞き込みや張り込みの必要があれば「外回り」。そして、必要がないときに捜査一課の刑事に待ち受けているのが、事件報告などの書類整理です。警察の刑事部捜査一課といえども役所のひとつなので、申請や報告などはすべて書類によって行われます。

午後からは外回りが主となり、警察の刑事部捜査一課の刑事は緊急事案がなくとも地域の有力者や協力者を訪ねて話を聞き情報収集。これは通称「檀家まわり」と呼ばれ、有力情報を得ることで事件の解決に結びつけたり、発覚を未然に防いだりするのに警察の刑事部捜査一課の刑事は役立てているのです。


警察の刑事部捜査二課担当の知能犯の違い

警察の刑事部捜査二課の担当する知能犯とは、詐欺や通貨偽造、贈収賄といった金銭・経済・企業犯罪を指し、さらに選挙違反も警察では刑事部捜査二課の担当となります。もちろん、最近世間を賑わせている「振り込め詐欺」などの特殊詐欺も刑事部捜査二課の担当です。

警察で刑事部捜査二課の担当する知能犯とほかの刑事犯との大きな違いは、綿密な計画に基づいて行われる点にあります。警察で刑事部捜査二課の担当する知能犯の犯罪計画の中には、犯行が発覚した時の対処法も盛り込まれていることが多いのです。

そのため、事件の完全な解決のために刑事部捜査二課の刑事は緻密な捜査が求められます。実際、実行犯を検挙しても、警察では刑事部捜査二課の刑事はそれで一件落着というわけにはいきません。さらに、贈賄や選挙違反は別として、警察で刑事部捜査二課が担当する詐欺や通貨偽造は日を追うごとに巧妙さが増しています。警察では刑事部捜査二課の刑事は常に新たな知識と情報の取得が必要です。

捜査三課の盗犯で一課と二課の違いとは

警察で刑事部捜査二課とは逆に、経験を重視するのが捜査三課の仕事。警察で刑事部捜査三課の担当する「盗犯」とは窃盗を指し、空き巣や引ったくりから万引き、自転車泥棒まで、対象となる種類は多くなります。

そして、警察では刑事部捜査三課の担当する盗犯は知能犯と違い、同じような手口で行われる可能性が高いのが特徴。そのために、警察で刑事部捜査三課には家宅侵入や窃盗の手口を捜査する「手口係」といった部署も存在。つまり、警察で刑は事部捜査三課は長年培った実績や経験が重宝されるわけです。

もうひとつ、警察で刑事部捜査三課の大きな特徴といえば犯罪件数の多さが挙げられるでしょう。警察で刑事部捜査一課の強行犯や捜査二課の知能犯と違い、捜査三課の担当する盗犯はそれこそ毎日のように発生。犯人もスリや空き巣、車上狙いのようなプロから、万引きをした主婦や学生、タクシー代をケチって無施錠の自転車を拝借したサラリーマンまで警察では刑事部捜査三課の担当は幅広いのでした。


警察で刑事部捜査四課はマル暴の仕事

警察で刑事部捜査第四課は、広域指定暴力団や外国人犯罪などを扱う部署。警察でいわゆる「マル暴」と呼ばれる部署が刑事部捜査第四課です。ただし、警視庁と福岡県警察では捜査四課を「組織犯罪対策部」「暴力団対策部」として独立させています。

やはり警察で刑事部捜査四課一番の重要任務は暴力団対策となりますが、地域によって大きく差があるのが特徴です。ドラマなどで強面の俳優が刑事部捜査四課の刑事にはキャスティングされがちですが、実際に自然と顔つきから言葉遣い、服装など、怖くなっていく傾向にはあるようです。

また、警察で刑事部捜査四課の刑事たちは暴力団員に対して、自分の顔を覚えさせるような行動を心がけるといいます。街で顔見知りの刑事部捜査四課の刑事の姿を見るだけで、挙動が不審になったり、あるいは違法行為に手を出す直前で諦めたりするものもいるからです。

捜査一課の刑事が到着して引継ぎ

ふだんは地味な仕事ばかりの警察の刑事部捜査一課の刑事ですが、いざ事件が起きると俄然、多忙を極めます。そして、捜査本部が設置されるような事件の場合、警察では刑事部捜査一課の刑事と所轄の刑事がコンビを組んで捜査にあたるのです。警察での刑事部捜査一課の刑事たちの捜査現場を詳しく見ていきましょう。

事件発生の知らせが入ると、まず現場に向かうのが地域を管轄する警察署(所轄)の署員です。続いて「鑑識課員」と「機動捜査隊員」が到着。鑑識課員は現場の証拠を集め、機動捜査隊員は周辺に犯人が隠れていないか捜査を行ったり、事件発覚時の様子の聞き込みを行います。

やがて警察本部の刑事部捜査一課の刑事が到着すると、機動捜査隊は状況を報告し、捜査の引継ぎを行います。この警察の刑事部捜査一課の仕事までの一連の動きが「初動捜査(臨場)」です。

臨場が終わると所轄内に「捜査本部」が設けられ、警察の刑事部捜査一課の刑事による本格的な捜査がスタート。警察の刑事部捜査一課の刑事の捜査活動は「地取り」「鑑取り」「特命」「情報」といった4班に分けられるケースがよくあります。

捜査一課の刑事が現場に駆け付ける


捜査一課と所轄の刑事課がコンビ

警察で刑事部捜査一課の地取りとは一定の地域を決めて聞き取りを行うこと、鑑取りは被害者の交友関係などを中心に捜査を行うことです。警察で刑事部捜査一課の特命は証拠品や遺留品に関する捜査を行うことで、情報は寄せられた情報に関する裏づけ捜査を指します。

しかし、警察では刑事部捜査一課はどの捜査であっても基本は「聞き込み」。そして聞き込み捜査は、警察本部の刑事部捜査一課の刑事と、所轄警察署の刑事課の刑事がコンビを組んで行われることになります。

警察本部の刑事部捜査一課の刑事は、管轄内で起きたさまざまな事件に接しているため、捜査方法において経験が豊富。一方、所轄の刑事課の刑事は、地元の情報に詳しいのが特徴。そんなふたりがペアになることにより、互いの得手不得手を補うのです。

捜査一課には特殊部隊が存在する

警察の刑事部捜査一課には、特殊部隊の「SIT」が存在します。SITの正式名称は「刑事部捜査一課特殊犯捜査班」で、各警察本部の刑事部に設けられた捜査一課の一部署です。主な任務は誘拐事件などの捜査と人質救出になります。

SITの略称の由来は少し変わっていて「Sousa Ikka Tokusyuhan」。つまり「捜査一課特殊班」のローマ字表記の頭文字からきているといわれています。

しかし、部隊腕章には「Special InvestigationTeam」の文字が表記。これは在外公館勤務経験者の警察の刑事部捜査一課管理官が、SITを「Special InvestigationTeam」の略と解釈してしまい、それが公式化したとの説もあります。

刑事部捜査一課の特殊犯捜査班の呼び名は、警察本部によって違う場合もあります。埼玉県警は「STS」で「Special Tactical Section」の略。千葉県警は「ART」で「Assault and Rescue Team」の略。神奈川県警は「SIS」で「Special Investigation Squad」、大阪府警「MAAT」で「Martial Arts Attack Team」です。


捜査一課で警視庁の刑事は赤バッジ

警察で刑事部捜査一課は花形部署ともいわれ、特に警視庁では捜査一課の刑事だけが「S1S(サーチ・ワン・セレクトの意)」という金文字の入った金枠付きの赤い丸バッジを装着。警察関係者の間では「一課の赤バッジ」と呼ばれています。

ただし、異動が頻繁な警察においては、刑事部捜査一課の刑事も例外ではありません。次の異動で刑事部捜査一課以外のほかの部署に回される可能性もあります。つまり、いくら花形部署に在籍しているからといって、日頃から刑事部捜査一課以外のほかの部署を見下すような態度を取れば、異動した際にしっぺ返しを食らうこともありうるのです。

ちなみに、警察では刑事部捜査一課の仕事は刑事事件を扱うため危険を伴う仕事ではありますが、待遇はほかの部や課と変わりません。このため、最近の若い警察官は刑事部捜査一課を敬遠する傾向もあるようです。

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ラジオライフ編集部

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