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クラウンパトカーは市販モデルより安い?高い?

全国各地を走る白黒パトカーの多くは、トヨタ・クラウンが採用されています。というのも、トヨタ自動車はトカー専用グレード「クラウンパトロール」を製造。それを警察庁が毎年一括購入して各都道府県警へ支給しています。クラウンパトカーは市販モデルより高いのでしょうか、安いのでしょうか。


クラウンパトカーは市販モデルより安い?高い?


白黒パトカーは全国的にクラウン配備

各都道府県警に配備される白黒パトカーは、おもにパトロールで活躍する「無線警ら車」、交通違反の取り締まりが任務の中心となる「交通取締用四輪車」の2種類があります。無線警ら車は一般的な犯罪・事件を取り締まるために使われ、2~2.5Lクラスのエンジンを搭載しています。

一方、交通機動隊や高速道路交通警察隊に所属し、スピード違反などの交通違反を取り締まる交通取締用四輪車は、3Lクラス以上のモデル。そして、最近は無線警ら車・交通取締用四輪車とも、全国的にトヨタ・クラウンが大半です。

まず、無線警ら車と交通取締用四輪車でどの程度、価格に差があるのでしょう。クラウンパトカーとしては最新型の210系で見ていくことにします。


210系クラウンのパトカーのエンジン

210系クラウンのパトカーの場合、無線警ら車は2.5Lエンジン搭載のロイヤルサルーン、交通用取締用四輪車は3.5Lエンジン搭載のアスリートがベース車両です。市販モデルの場合、ロイヤルサルーンは一番安いグレードで373万円。3.5Lエンジン搭載のアスリートのベーシックグレードは524万円です。

装備面で大きく違うのは、無線警ら車の天井部分に載っている白いボックス。天井に取り付ける赤色回転灯自体が昇降式になっていて、ボックスが昇降機を格納するスペースになっています。一方、交通取締用四輪車の赤色回転灯は天井に直付けです。

交通取締用四輪車には、スイッチを操作するとリアガラス内側に「速度違反」などの文字を表示するLEDパネルが立ち上がる車両もあります。ただし、これはオプション設定です。


クラウンパトカーと市販モデルの差

その他の装備については、無線警ら車も交通取締用四輪車も大きく違いがありません。基本的に、スピード違反を取り締まらない無線警ら車も、ストップメーターを搭載。ベースの市販モデルであった約150万円の価格差がどう変わるのか、2018年の警察庁購入分で調べてみました。

警察庁は2018年3月に無線警ら車の2WDモデルを275台購入し、合計価格は約8億2000万円。1台あたりの価格を計算してみると約300万円になります。一方、交通取締用四輪車については2018年4月に237台購入していて、合計価格は約7億8000万円。1台あたり約330万円です。

いずれもクラウンパトカーのほうが市販モデルより安い価格。しかも、市販モデルであった150万円の価格差が、白黒パトカーではなんと30万円にまで近づいていました。無線警ら車が高価というわけではなく、交通取締用四輪車のクラウンが大幅に安くなっていると見てよさそうです。

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