LSM-300(東京航空計器オービス)の測定ポイント判明
「新型オービス」による取り締まりが全国各地で報告されています。新型オービスは「固定式・半可搬式・可搬式」の3タイプありますが、特に多いのが可搬式。東京航空計器が製造しているレーザー式オービス「LSM-300」です。LSM-300の最大の特徴はスピード測定にレーザー式を採用していること。LSM-300の速度測定性能に迫ります。
LSM-300は東京航空計器のオービス
「新型オービス」の試行運用が始まったのは、さかのぼること2014年。道路脇にポールを埋めて設置する「固定式」と、台車などで移動する「半可搬式」、三脚に載った最も小型な「可搬式」の3タイプを検討。速度測定はいずれもレーダー式を採用していました。
このうち、固定式の新型オービスは2016年3月から埼玉県と岐阜県で運用開始されています。ただし、埼玉県の新型オービスは2018年2月に放火によって一時運用停止。現在は監視カメラを増設して運用されています。
半可搬式の新型オービスは2016年に突如、国産唯一のオービス製造メーカーである東京航空計器が製造するレーザー式オービス「LSM-300-HK」に変更。こうして、レーザー式を採用した新型オービスが導入されました。
可搬式の新型オービスについても、2017年4月に東京航空計器がレーザー式オービス「LSM-300」をお披露目。LSM-300も速度測定方式はレーザー式です。なお、可搬式の新型オービスとして当初から検討されていたセンシス社の「MSSS」も、幹線道路などでの速度取り締まりで目撃されています。
LSM-300の速度違反取り締まり目撃場所
レーザー式オービス「LSM-300」の撮影ユニットはタテ型。LSM-300はレーダー式やループコイル式のオービスの撮影ユニットのような形状です。レーザー式オービスであるLSM-300本体には、上からストロボ・カメラ・レーザースキャンセンサーが並ぶ構造となっています。
一方のレーザー式オービス「LSM-300-HK」は、円筒形の台座に立てられたポールの先に撮影ユニットが設置された形状。半可搬式のレーザー式オービスLSM-300-HKは向かって左がストロボ、右の丸い開口部が撮影用カメラ、その下の四角い開口部がLSM-300-HKのレーザースキャンセンサーです。半可搬式のレーザー式オービスLSM-300-HKの小さな丸い開口部は照準用カメラになります。
そして、LSM-300やLSM-300-HKが速度違反を判定するのは、オービスの手前25mから30m、撮影ポイントは20m手前です。また、LSM-300の取扱説明書には「一定速度で回転するミラーによる投受光のため、同じ経路の反射光しか受光しない」と記載。LSM-300は他建造物や他車両の多重反射の影響を受けない旨が書かれています。
LSM-300やLSM-300-HKなどの新型オービスが導入された大きな目的は、通学路などの生活道路の事故対策。今までのネズミ捕りと違い、LSM-300やLSM-300-HKはカメラで記録できることがメリット。LSM-300やLSM-300-HKは違反車両をその場で停止させたり、違反キップを切ったりするスペースが必要ありません。
実際、レーザー式の新型オービスLSM-300は生活道路での速度違反の取り締まりで多く目撃されています。一方で、幹線道路などでのレーザー式オービスLSM-300による取り締まりの報告もあとを絶ちません。常に制限速度を守って安全運転を心がけましょう。(写真/板倉正道)
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ラジオライフ編集部
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