聞き込みで捜査一課と所轄の刑事が組になる理由
刑事ドラマとは違って、ふだんの捜査一課の刑事は書類仕事に忙殺されていて地味な仕事ばかりです。しかし、いざ事件が起きると俄然、多忙を極めます。そして、捜査本部が設置されるような事件の場合、捜査一課の刑事と所轄の刑事がコンビを組んで聞き込みにあたるのです。捜査一課の刑事たちの捜査現場を見ていきましょう。
機動捜査隊員が事件発覚時の聞き込み
事件発生とともに捜査一課の刑事が出動というのは、ドラマの中の話。事件発生の知らせが入って、まず現場に向かうのは地域を管轄する警察署(所轄)の署員です。
続いて鑑識課員と機動捜査隊員が到着。鑑識課員は現場の証拠を集め、機動捜査隊員は周辺に犯人が隠れていないか捜査を行ったり、事件発覚時の様子の聞き込みを行います。
同時に、捜査一課の中でも「現場(げんじょう)資料班」と呼ばれる、一課の殺人犯捜査の刑事を出動させるかどうかを事件現場の様子から見極める係が、統括臨場担当の管理官と共に出動。捜査一課の出動を判断するのです。
聞き込みは捜査一課と所轄のコンビ
こうして、警察本部の捜査一課の刑事が到着すると、機動捜査隊は状況を報告し、捜査の引継ぎを行います。この一連の動きが「初動捜査(臨場)」です。
臨場が終わると所轄内に「捜査本部」が設けられ、本格的な捜査がスタート。捜査活動は「地取り」「鑑取り」「特命」「情報」といった4班に分けられるケースがよくあります。
しかし、どの捜査であっても基本となるのは「聞き込み」です。そして聞き込み捜査は、捜査一課と所轄の刑事がコンビを組んで行われることになります。
捜査一課の刑事は、管轄内で起きたさまざまな事件に接しているため、捜査方法において経験が豊富です。一方、所轄の刑事は、地元の情報に詳しいのが持ち味。そんな2人がペアになることにより、聞き込み捜査での互いの得手不得手を補うのです。
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ラジオライフ編集部
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