家電量販店の「9番対応」はクレーム対応の意味
もし某大手家電量販店で「9番対応、起きてます!」という言葉を聞いたら、店内を見回してみましょう。「9番」とはクレームの隠語。対応に追われる店員の姿が見えるハズ。ここでは、ある大手量販店を例に、クレーム対応の実態を解説していきます。

クレームの最終対応は実店舗の店長
この量販店の態勢は、徹底的な“現場主義”。クレームの最終対応者は、本社のカスタマーセンターではなく、実店舗の店長だそうです。本社の顧客窓口に来た電話もすべて、「近くの〇〇店に相談して」と店舗に丸投げ。近年、力を入れている通販に関する不満でさえ、実店舗マターというから驚きです。
店舗でのクレーム対応はまず平社員が対応。続いて、返金対応ができる「グループリーダー」が登場します。ただし、10万円以上の返金や、元の価格の1割以上の値引きなどの高額事案であれば、コーナーのマネージャーが対応。納得しなければ副店長、店長が呼び出されます。
クレーム内容の大半は、購入した製品の返品・返金や大幅な値引きの要求。中には「勝手に壊れた」と無料での保障修理を求めてくる客もおり、そうした悪質クレーマーは「話を聞いた上で、完全否定はせずに理解してもらう」方針を貫いています。ただし、かなり稀なケースですが、超厄介なクレーマーには商品券を渡して帰ってもらうこともあるようです。
ポイントカードのクレーム対応は本社
一方、家電量販店のポイントカード制度は年々、複雑化しています。使い方によって還元率が変化したり、クレジットカードと一体化したり、公共料金の支払いでもポイントをもらえたり…。
客側の戸惑いも当然大きく、実際に来るクレームとしては「カードの期限が切れてしまったがポイントを使いたい」「なぜ家族の分のポイントを一緒にできないのか」といった内容が多いといいます。
量販店側もこの対応には苦しんでおり、ポイントカードに対する質問やクレームについては、専門の窓口を本社に設けているケースがほとんど。そして、専門の窓口を担当するのは、ポイントカードの運用法を知り尽くしたベテラン社員10人ほど。店舗で働く社員たちも分からないケースがあれば、その都度この窓口に連絡してアドバイスをもらっているのでした。
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ラジオライフ編集部

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