盗聴発見機能付きカードサイズ受信機が生産終了
厚さわずかに14.5mmのカードサイズボディに感度良好なイヤホンアンテナを組合せたアルインコの受信機「DJ-X7」。この“秘匿受信機”が生産終了になりました。簡易盗聴発見機能も搭載して、多くの受信マニアに愛された名機、DJ-X7の魅力を再確認しておきましょう。
DJ-X7は簡易盗聴発見機能を搭載
DJ-X7は、ハンディ受信機の歴史に名を連ねるであろう名機ですが、基本性能や機能に関しては平凡なスペック。特筆すべきは簡易盗聴発見機能を搭載していることくらいでしょう。2005年4月発売という発売時期を考えれば、時代遅れに映ってしまうのも仕方ありません。
「DJ-X7」の特徴は、薄さ14.5㎜のカードサイズにあります。それを実現したのが、専用バッテリー仕様への割り切り。先代の「DJ-X2」が採用した単3形乾電池ケースを廃して、ベルトクリップも無い本当の薄さ14.5㎜を達成しています。
専用バッテリーであるリチウムイオンバッテリー「EBP-58N」は3.7V 600mAhで、燃費は9時間30分。外部電源端子はDC3.7~6.0V対応で、充電器「EDC-126」が付属します。
そんなDJ-X7が受信マニアに支持され続けてきたのは、感度の良いイヤホンアンテナ機能に尽きます。イヤホンアンテナとは、付属のアンテナを外して、イヤホン端子に挿したイヤホンのコードをアンテナ代わりにする機能です。
DJ-X7のイヤホンアンテナの感度
しかし、付属アンテナよりも感度が劣るので、FMラジオ放送帯(76.0~108.0MHz)で使われるのが常でした。この常識を打ち破ったのが、DJ-X7のイヤホンアンテナです。30MHz以上の帯域で作動し、おもしろ無線が集中する帯域では、付属アンテナを超える良好な感度が得られたからです。
感度の良い全域で使えるイヤホンアンテナと、カードサイズボディの組み合わせは、ポケットラジオと見間違うほど。現場や受信対象の直近での活動で、周囲に受信していることを気づかれない「秘匿受信」を可能にしたのです。
この機能を持つ受信機は他に登場しておらず、これこそがDJ-X7の最強にして最大のオンリーワン機能なのです。
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ラジオライフ編集部
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