カード決済でサインより暗証番号が使われる理由
ショッピングなどでクレジットカードを利用すると、本人証明としてサインを求めらることが普通でした。しかし、最近ではサインの代わりに決済端末に暗証番号を入力するパターンの方が圧倒的に多く、とくに大手チェーン店では暗証番号方式となっています。サインが暗証番号へ置き換わっているのは、安全上の理由からなのです。
カード決済は暗証番号のほうが安全
クレジットカードの暗証番号といえば、かつてはキャッシング時にATM操作の認証で利用するケースなど、限られた場所のみで使われてきました。ところが、2020年から大手チェーン店などでのカード決済を行うと、従来のように伝票へサインする代わりに決済端末へ暗証番号の入力を求められることが増えています。
サインと暗証番号のどちらが便利かは、カード利用者の好みもあり判断はわかれるところですが、カードの安全面から見た場合、暗証番号方式の方が圧倒的に優れています。というのも、現在発行されているICチップ内蔵カードと暗証番号を組みあわせることで、カードの偽造や情報流出の恐れを大きく減らせるためです。
ICチップ内蔵カードが偽造に強いのは、ICチップ内へ格納された情報の一部に「秘匿領域」が存在するためです。秘匿領域の情報は高度に暗号化されるだけでなく、構造上は外部からの読み取り不能。一方で、正しい秘匿領域の情報がないとカード利用が不可能な仕組みで、偽造カードを複製することが極めて難しいのです。
カード決済の暗証番号で不正使用防止
また、ICチップを利用したカード決済で暗証番号を利用するのは、店舗側にカード利用情報を残さないためです。利用伝票にサインを残す従来の方式では、店舗にカード番号とサインが残り、そこから店舗側が架空の伝票を作成して請求するという不正が可能。実際、過去には多くのカード不正利用でこの手口が使われてきました。
一方、ICチップ内蔵カードで暗証番号決済を行う場合、カードの認証は店舗ではなく外部認証サーバーで行われ、店舗側のカード決済端末は暗証番号も含めて暗号化された情報が通過するのみ。店舗側でカード情報を読み取り、架空請求を行うことは不可能です。
とはいえ、クレジットカードがICチップ内蔵となっても、店舗側の端末がICチップ対応にならないと暗証番号を組み合わせた決済は利用不可。この点で、日本はまだ遅れをとっており、当初2020年3月末までに全端末をICチップ対応とする予定でしたが、端末の製造遅れなどの理由により、対応は2022年までずれ込む見通しです。
■「クレジットカード」おすすめ記事
楽天の家族カードなら小額ポイントが合算できる
ダミーのクレジットカード番号が入手できる!
飛行機の遅延補償はクレジットカードを活用
Vプリカは使い方次第で半永久的にタダ見できる
Vプリカは使い方次第でクレカ番号ジェネレータ
■「詐欺」おすすめ記事
ワンクリック詐欺は無視するのが何よりの対策
偽セキュリティソフト詐欺に遭わない防衛策とは
LINEで詐欺に遭わないために気をつけること4つ
トラブルが急増するメルカリ詐欺3つの手口とは
ラジオライフ編集部
最新記事 by ラジオライフ編集部 (全て見る)
- 中華製の野良スマホゲームの怪しい実態を調査 - 2024年12月3日
- NHK沖縄放送局だけ県庁所在地名でないのはなぜ - 2024年12月3日
- 街中に溢れる盗聴波を探すときに必要な機材は? - 2024年12月3日
- テキストからダイアグラムを生成できるGPTsとは - 2024年12月2日
- プロジェクターならNHK受信料が不要になる理由 - 2024年12月2日
この記事にコメントする
あわせて読みたい記事
POSAカード購入はファミマかミニップがお得だった
コンビニや外食チェーンで最大10%還元のクレカ
セブン/ローソン最大15%還元クレジットカード
そもそもコード決済を始めるメリットは何なのか?
オススメ記事
2021年10月、ついに「モザイク破壊」に関する事件で逮捕者が出ました。京都府警サイバー犯罪対策課と右京署は、人工知能(AI)技術を悪用してアダルト動画(AV)のモザイクを除去したように改変し[…続きを読む]
モザイク処理は、特定部分の色の平均情報を元に解像度を下げるという非可逆変換なので「モザイク除去」は理論上は不可能です。しかし、これまで数々の「モザイク除去機」が登場してきました。モザイク除去は[…続きを読む]
圧倒的ユーザー数を誇るLINEは当然、秘密の連絡にも使われます。LINEの会話は探偵が重点調査対象とするものの1つです。そこで、探偵がLINEの会話を盗み見する盗聴&盗撮テクニックを見ていくと[…続きを読む]
盗聴器といえば、自宅や会社など目的の場所に直接仕掛ける電波式盗聴器が主流でした。しかし、スマホ、タブレットPCなどのモバイル機器が普及した現在、それらの端末を利用した「盗聴器アプリ」が急増して[…続きを読む]
おもちゃの缶詰は、森永製菓「チョコボール」の当たりである“銀のエンゼル”を5枚集めるともらえる景品。このおもちゃの缶詰をもらうために、チョコボール銀のエンゼルの当たり確率と見分け方を紹介しまし[…続きを読む]