八重洲無線の新時代ハンディ機はココがスゴイ!
八重洲無線の最新型ハンディ無線機が「FT3D」です。FT3Dの特徴であるカラーディスプレイはタッチパネル方式を採用。周波数表示部をタップすると、テンキー画面に変わり、ダイレクトに周波数が入力ができる設計です。そんなハイテク仕様ながら、その無骨なデザインは“ヤエス”らしい無線機。その注目ポイントを見ていきましょう。
FT3Dは受信機並みの広帯域受信性能
「FT3D」の最大の特徴といえばタッチパネル式のカラーディスプレイ。スマホのディスプレイに慣れていると、FT3Dのディスプレイはかなり小さい印象を受けますが、爪の先を使うと思いのほかレスポンス良く動作します。
昨今、ハンディ無線機の受信帯域が狭くなる傾向にあります。しかし、FT3Dは受信機並みの広帯域受信性能をキープ。2波同時受信機能も備えており、どちらのバンドでもVHF帯とUHF帯のエアーバンドはフルカバーしています。V×VとU×Uの設定も可能です。
受信周波数範囲はAバンドが0.5~999.99MHz、Bバンドが108~579.99MHz。ただし、受信感度においてはヤエスの伝統ともいえる240~300MHzの感度悪化が目立ちます。逆に感度が回復してくる300MHz帯の前半はヤエスらしからぬ展開で、受信感触はとても良好です。
FT3Dのスキャン&サーチ速度の速さ
過去のヤエスと違う点はもう1つあります。それがスキャン&サーチ速度の速さで、どちらも毎秒50チャンネル前後とハンディ無線機としては最速。ヤワな受信機よりも圧倒的に速いのです。前モデルの「FT2D」(2015年発売)が鈍足だっただけに、この豹変ぶりはうれしい誤算といえます。
そして、FT3Dは待望の録音機能を搭載しました。とはいえ、残念ながらアイコム式のように受信周波数を記録することはできない単なるボイスレコーダー。しかし、八重洲無線のハンディ機が変わろうとしていることが感じられる第一歩として評価したいところです。
広帯域での2波同時受信機能を維持しつつ、そこに高速スキャン&サーチが加わったFT3Dは、八重洲無線の新時代ハンディ機です。UHF帯エアーバンドの一部の感度には不満は残りますが、300MHz帯のTWR波がメインになる航空祭では活躍してくれることでしょう。実勢価格は52,800円です。
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