AMラジオ遠距離受信で問題になるNHKの放送とは
AMラジオの遠距離受信を静岡県田方郡函南町の箱根峠で行いました。平日の月曜日を選んだのは、観光客が少ないことはもちろんですが、ナイター中継が無く、夜帯に自社制作番組を放送する月曜日編成だからです。夜間にたくさんの電波が飛び込んで来るAM波は、混信を受けやすいので番組内容を聞き取ることが重要になります。

AMラジオ遠距離受信で問題になるNHK
箱根峠に12時前に到着。まずは昼間のAMラジオの遠距離受信をします。標高846mを活かした高所受信で、地表伝搬のAM波をキャッチするのです。やはり、出力の大きな局しか入感しませんが、名古屋や大阪の50kWが入感。西側で最も遠い局はラジオ関西(神戸)の385kmでした。
ラジオ関西の出力は20kWに抑えられていますが、558kHzと周波数が低い上に、1つの周波数に1局のみの単独割当てなので、関東のラジオマニアにはAMラジオの遠距離受信でよく飛んで来る電波として有名です。
AM波の遠距離受信で問題になるのが、NHKの第1放送と第2放送。番組が全国で同じなので聞こえてきた内容からは、局名(地域)が判断できないのです。単独割当てや出力と距離からの推定となります。とはいえ、局名を判別するチャンスが、わずかながらあるのです。
NHK第2放送では毎日、合成音声による『気象通報』を16~16時20分に放送しており、通報の最後に局名を告げます。ただ、日没時間が早い冬場でないと、遠距離受信には使えません。以前は22~22時20分にも放送があったのですが、2014年に廃止されました。
AMラジオ遠距離受信で北海道と福岡県
NHK第1放送は、夜のローカルニュースを狙います。18時50分~19時と19時55分~20時のニュースは各局から放送されるので、ニュースの内容や交通情報の地名から局名が判明します。しかし、この時間になると、同一周波数のNHKが激しく混信してくるので、特定のアナウンサーの声に集中して下さい。
日没後のAMラジオの遠距離受信はどの周波数でも入感する状態。特に、北海道と福岡県の50kW局が強力に受信できました。また、北海道のAM波はよく飛んできます。最遠距離は1,080kmのHBCラジオ(網走)で在京局並みに強力でした。
夜間は入感局が増えるため、昼間とは比べものにならないほど(昼間は33局で夜間は108局)AMラジオの遠距離受信ができましたが、ノイズの増加と混信&フェージングが激しくなり、昼間よりも受信状態が落ちるケースもありました。
ラジオの向きを変えることで受信状態は大きく変化するので、ラジオを細かく動かして混信を切る作業が、AMラジオの遠距離受信では良い結果につながりました。

ラジオライフ編集部

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