赤外線ライトでバレることなく暗視撮影できる原理
暗視撮影には赤外線(IR)ライトが有効です。目に見えない赤外線をライトで照射することで、誰にもバレることなく暗視撮影することができます。なかでも「C-LIGHT」は赤外線LEDを利用して、単3形乾電池×4本で動く赤外線ライト。持ち運びが簡単にできる赤外線ライトなので、自由に暗視撮影ができます。

赤外線(IR)ライトは人間にバレることはない
赤外線ライトによる撮影はスケスケの透過撮影だけではありません。暗い場所から被写体には見えない赤外線ライトなどで照射して行う暗視撮影も得意とします。
この暗視撮影を確実に行いたい場合は、赤外線ライトを用意しましょう。赤外線ライトはIRライトとも呼ばれます。IRライトのIRとは「InfraRed」の略で、Infraは「下」を意味する接頭辞、すなわち「赤より下=赤より外=赤外線」という意味。すなわち赤外線ライトということです。
人間の目に見える可視光線は「紫・青・水色・緑・黄・赤」までの範囲。紫より波長が短くなると紫外線で、赤より波長が長くなると赤外線となります。可視光線でない赤外線(IR)のみを照射するのが赤外線ライトなのです。
赤外線ライトだけ感知するカメラで暗視撮影
紫外線も、赤外線も人間の目には見える可視光線の外側。このため、赤外線ライトの照射は人間にバレることはありません。今回、赤外線ライトとして使ったのが、サンメカトロニクスの「C-LIGHT」です。
赤外線ライト「C-LIGHT」が使用している赤外線LEDはガリウム砒素狭指向性タイプ43灯。赤外線ライトの43灯から放たれるは赤外線は人間の目には見えません。
このため、夜間に赤外線を感知できるカメラで赤外線ライトを照射して撮影をすると、赤外線の反射を捉えて暗視撮影ができるというわけ。人間の目には見えない赤外線ライトの赤外光が対象物に照らすため、人間の目には暗がりのままにしか見えません。これが赤外線ライトによる暗視撮影がバレることなくできる原理です。
赤外線ライトは持ち運びが簡単にできる設計
赤外線ライトの波長は940nm。赤外線ライトのサイズは37W×73H×79Dmmで、重さは317gです。赤外線ライトの実勢価格は24,840円となっています。
赤外線ライトのC-LIGHT最大の特徴は単3形乾電池×4本で動くこと。持ち運びが簡単にできる赤外線ライトなので、どこでも自由に赤外線を照射できます。
実際に、被写体に赤外線ライトを当てて暗視撮影してみました。すると、肉眼では暗闇にもかかわらず、赤外線カメラ越しにでは赤外線ライトがまるでスポットライトのように、暗闇の中に丸く照射されていることがわかります。赤外線ライトの有効距離は5mです。
赤外線ライトを100均LED懐中電灯で自作
赤外線ライトは自作することも可能です。そこで、100均で販売されているLED懐中電灯を、自作の赤外線ライトを改造してみましょう。赤外線ライトの自作に用意するのは、LED懐中電灯と赤外線LED、それに抵抗です。
赤外線ライトへの改造は、LED懐中電灯のLEDを赤外線LEDに交換します。さっそく赤外線ライトを自作する手順を見ていきましょう。赤外線ライトの自作はまず、LED懐中電灯からLEDが付いている基板を取り外します。
赤外線ライトの自作は続いて、ハンダゴテを用いてLEDと抵抗の取り外し。赤外線ライト改造は、スルーホールが剥離しないように慎重に作業を進めていきます。
赤外線ライトは人間の目には見えない
赤外線ライトの自作では、電池の本数とLEDの数から必要な抵抗値を算出します。赤外線LEDと新たに購入した抵抗を基板にハンダ付けすれば、あっという間に赤外線ライトの完成です。
赤外線に感度があるカメラで赤外線ライトの動作を確認してみましょう。パナソニックのウェアラブルカメラ「A1H」のナイトモードで、赤外線ライトの照射を確認してみました。
すると、赤外線ライトが当たっている部分は暗闇でも非常に明るく撮影することができたのです。自作した赤外線ライトの照射は人間の目には見えず、不可視です。これで赤外線ライトで手軽に暗視撮影が楽しめます。
赤外線ライト付きでバレることない暗視カメラ
このような赤外線ライトの特性を活用した暗視カメラもあります。bestguarderの暗視カメラ「ARK-PR-NV900」は、大型の双眼鏡を彷彿とさせる本体ですが、対物レンズに見える部分はカメラのレンズと赤外線ライトです。赤外線ライト付き暗視カメラなら人間にバレることなく撮影できます。
この暗視カメラの赤外線ライトの照射距離は400mで、撮影テストをした河原の全景は把握できました。なお、赤外線ライトの強さは被写体までの距離や明るさに応じて、3段階で調整可能。赤外線ライトの操作は本体上部のボタンから行います。
赤外線ライト付き暗視カメラの解像度は動画1280×720ドット、静止画2592×1944ドットです。赤外線ライト付き暗視カメラの観察距離は400m、ズームはデジタル5倍となります。赤外線ライト付き暗視カメラのサイズ/重さは169W×88H×205Dmm/900g。実勢価格は63,800円です。
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ラジオライフ編集部

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