新型オービスのメンテナンスでわかった箱の中身
警察庁がモデル事業として導入したセンシス・ガッツォ・グループ(以下、センシス)のレーダー式の新型オービス。現在、埼玉県と岐阜県に配備され、最近は北海道への導入が決まりました。しかし、現在新規で配備される新型オービスのほとんどが東京航空計器製。センシスの新型オービスは非常にレアな存在です。
新型オービスのメンテナンスに遭遇
そんなセンシスの新型オービスのメンテナンスと思われる作業現場に遭遇しました。埼玉県内を走行中に、北本市に設置されたセンシスの固定式オービス「SWSS」の内部ユニットの交換作業をしていた現場を発見したのです。
センシス社員と、販売代理店であり公判対応などを行う沖電気工業、さらに保守担当の日本ソルテックのエンジニアと思われる作業者各1名が、カメラの交換や動作確認などを行っていました。
オンラインによる集中管理を行っていないSWSSは、定期的に埼玉県警の担当者が撮影データの入ったUSBメモリの回収を行っていますが、現場に警察官が立ち会っていないことから、個人情報を含む違反データの回収ではなく、純粋なオービスのメンテナンスを行っていたものと思われます。
新型オービス内部にニコンの一眼レフ
センシスの新型オービスにより速度違反の取り締まりを受けた男性による否認裁判で、同社オービスは定期的に内部ユニットがスウェーデンの本社に送られ、校正作業が行われていることが明らかになっています。
当日の作業は、まさにこの内部ユニットの交換作業だったようです。分厚いマニュアルを抱えた作業者が、SWSSの背面扉を開けて内部ユニットを取り出すと、そこにはレンズに赤外線フィルタの付いたニコンのデジタル一眼レフが見えました。
フィルム時代のオービスには、YASHIKAの一眼レフが搭載されていましたが、最新の海外製オービスにも国産カメラが搭載されているのは、何とも感慨深い話です。ユニットの交換やカメラの撮影テストなどを行い、1時間程度で作業は終了。最後に埼玉県警の警察官がオービスのカギを回収して、撤収していきました。
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