目撃情報が相次ぐ新型オービスの取締り注意点
「オービス」と呼ばれる無人式の自動速度違反取り締まり装置が設置され始めたのは1970年代のこと。このオービスに今、2つの大きな変化が起こっています。1つは、新型オービスと呼ばれる可搬式タイプが導入されたこと。もう1つが、レーザー式の速度測定が登場したことです。
新型オービスにレーザー式が導入
従来までのオービスは、道路にループコイルを埋設したり脇に鉄柱を建てたりと大掛かりな工事が必要なため、高速道路や幹線道路に設置されることがほとんどでした。一方、近年の課題となっているのが、通学路などの生活道路における事故対策です。そこで登場したのが「新型オービス」です。
新型オービスは当初「固定式・半可搬式・可搬式」の3タイプありました。固定式は標識のようなポールに設置するタイプ。半可搬式はトラックなどで移動できるタイプ。可搬式は三脚に載せて使用するタイプで、分解して移動が可能です。
そして、新型オービスのうち可搬式と半可搬式には速度測定に「レーザー式」が導入されています。具体的には、東京航空計器が製造する可搬式の「LSM-300」と、半可搬式の「LSM-300-HK」です。
どちらの新型オービスも、撮影部は基本的に「ストロボ・カメラ・レーザースキャンセンサー」で構成されています。半可搬式には、小さく照準用カメラの開口部が見えますが、仕様としてはほとんど変わりません。
新型オービスが高速で取り締まり
新型オービスによる速度取り締まりでは、レーザーによる車両検知区間は「30mから70m」、速度違反の判定区間は「25mから30m」、撮影ポイントは「20m」となっています。ちなみに、半可搬式の「LSM-300-HK」の重量は重く、移動させるには600kgに耐えうる台車などが必要です。
そして、今では20都道府県以上で目撃され、全国で続々と導入されている新型オービスが可搬式の「LSM-300」です。当初、学校周辺の生活道路などでの取り締まりという話があったものの、実際は幹線道路でも目撃例が続出。高速道路での新型オービスによる取り締まりも報告されているのです。
新型オービスによる速度取り締まりは、従来までのオービスのように固定されていないうえレーザー式のため、既存のGPSレーダー探知機では察知不可能。最新のレーザー対応のGPSレーダー探知機を用意する必要があります。常に制限速度を守って安全運転を心がけましょう。(写真/オービスガイド)
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